過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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◆1miRGmvwjU
[saga]
2018/10/29(月) 23:53:01.36 ID:Q5L3lQ0x0
>>767
【 ─── 向けられる銃口。生じるのはメキシカン・スタンドオフ。それでも女はやはり表情を変えずに、淡々と言葉に耳を傾けて】
【狂ってはいるが道理は通る女であるようだった。 ──── 双方に利のある限り、約束を反故にされることもないだろう。然して】
「 ─── 随分と迂遠な物言いね。」「まあ、いいわ。」「要点だけ掻い摘んで話しましょう。」
「ならば当方に生じた経済的損害は、全て必要経費であってもいい。」「我々の特質からして、その辺りのトラブルに拘泥はしない」
「ただし ─── 、櫻国法と水国法の両方において、少なからぬ固有種の原生動物が禁輸措置に抵触すると記憶しているわ。」
「尤も今回は、文字を書けるだけの知性体を運搬している以上、誘拐の疑いもありそうね。」「その手の保護条約には間違いなく引っかかっているのではなくて?」
「仮に契約書を見るとしても、遵法性があるかは怪しい所ですし ─── 、」「何れにせよ、積荷の方は確かめさせて貰う」
「私が判断するのは、それからよ。」
【あくまで女は妥協の色合いを見せぬ強硬さであった。 ─── どれだけ状況が拗れたとしても、筋は通す。言うなればそれは女の見せた唯一の不合理さであったが】
【それが彼女の通さねばならぬ正義であるのだろうとも悟らせた。深く澄み渡りて尚もぎらついた碧玉の隻眼が、静かにシモンを見つめるならば】
【 ─── 殺意を向けられているにも拘らず、躊躇いなく女は長い両脚を揺らめかせ、トラックの荷台を確かめようとするのだろう。果たして、】
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