過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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◆1miRGmvwjU
[saga sage]
2018/10/26(金) 00:48:10.31 ID:iOCbCrj80
>>604
【 ─── 上等な黒いビジネススーツに身を包み、淡い紺色のネクタイを締めたその男は、クルミの杖をついて現れる。】
【壮年の男であった。色素の抜けかけた黒髪をオールバックに撫で付け、余りを結んで背中に垂らしていた】
【気の抜けたように垂れる目尻をしていた。それは微笑であるようにも見て取れた。ただ焦茶色の双眸ばかり、酷く炯炯としていた】
「イスラフィール、議員。お名前とお話は、かねてよりお伺いしております。」「おれのような小役人なぞ、謁見するにも烏滸がましいというものです。」
「 ……… ですが。」「本来ならば我々は、斯くあるような方式で行使される組織ではございません。そこだけはどうか、何卒、ご了承ください。」
【 ──── 護衛を連れる事は許されなかった。招かれたのは飽くまで後藤であった。それなりの保険は隠しておいたにせよ。】
【ともあれ無礼のない挙措にて、彼は調度品のソファに腰掛ける。その姿は相違なく商談に臨むホワイトカラーであった。】
【だが見つめ返す瞳は決して笑っていなかった。 ─── 彼が添えた忠言は、己が立場を弁えつつも、せめて告げねばならぬ宣誓。そして、】
「 ─── 随分と、」「あっさり申し上げて下さいますね。」
「その御様子では我々の活動というのも存じておられる事でしょう。」「 ……… いやあ、参ったもんですな。」
「まあ、この通り、迂遠な話というのも得手ではないものでして。 ─── 有り難く存じております」
「"宛"が無いわけではありません。我々としても、奴を潰すのにインセンティヴが無いわけではない。」
【落ち着き払って彼は言葉を紡いだ。あくまで平静を装っていた。その内心が実際にどうであるかは悟らせぬような語調にて】
【 ─── そうしてまた、彼の語る"宛"とは、確かに外務八課という組織の社会的ウィークポイントでもあった。そこまで押えられているのであれば、打てる手は多くない。だが】
「ですが、 ─── その前に、よろしいでしょうか。質問の程。」
「前回や前々回のインシデントを見る限り、少なくとも彼は、我々や水国に利する行いを試みているようですが」
「 ─── それでも彼を殺すというだけの動機には、果たして如何なるものが在るのでしょうかね。」
【比較的、 ─── "分かり易い"答えを示せる問いであろう。故に大義名分を語られるだけでも詮無きことであった。だとしても】
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