過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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427: ◆zO7JlnSovk[saga]
2018/08/20(月) 00:08:58.19 ID:XewoMsS3o
>>424

【──── 脳裏に赤い色が広がる、呼吸の苦悶すらも忘れる痛苦】


っ……ぎぃっ……!! ぃっぐ……!! あっ……!!


【ビクンと彼女の身体が大きく反り返る、脚の裏、神経の密集地を容易く切り裂かれ】
【激しく呼吸をする、"貪る" といった表現が正しかった、けれどもそこに、酸素は無く】
【再び巻き戻る "過去" ──── 痛みを受けた記憶だけが真新しく】

【彼女の指は小枝の様に容易く折れ曲がった、砕ける音は煎餅を歯で割るような】
【絹を引き裂くような悲鳴も "かき消える" ──── もう肺の奥にだって酸素は残って無くて】
【何度も、何度も、──── 巻き戻る、確定した脚裏の傷跡は残したまま】

【そんな彼女も、爪を歯がされた時、大きく目を見開いた、華奢な両脚が一瞬強くばたつき】
【痙攣する指先の感触、一瞬ふらりと揺れたのは、フルスロットルで意識を失いかけたのか】
【抵抗がどんどん弱まってくる、その作用は、あまりにも深い痛苦に似て】


【──────z_____】


…………っ……ぁ……──── 嫌っ……!!!


【鮮血が頬を撫でた、その離れていく一瞬を、永劫の様に、柔肌の表面を掠める後悔】
【純潔を穢す喜びに近かった、真っ白なキャンパスを赤々と塗りつぶす、行いに似て】
【耳元で囁く声は、彼女の神経を蕩かす、その耳の奥の奥、脳裏まで染まってしまう様に】

【貫かれる瞬間はスローモーションに見えた、聞きたくなかった、謝罪の言葉も】
【見たくなかった、その瞬間も、全て全て、紫苑色に溶かしてしまいたくて】

【──── 手を離され倒れ込む、大きく見開いた紫苑の双眸が忍を見送って】

【我に返るのは数瞬後、ごほっ、ごほっと何度か息を吐いて】


……っかな……らず……かならず、たすけ……ますっ……
もうっ──── あっ……くぅ、もう……二度と、──── あんな……っ

──── "Lost Memory Wonderland"────!!


【手が伸びた、振り絞る一瞬、──── 重ねた指先が、少年へと届くなら】
【少年の傷が "再生" していく、能力を用いた回復、それは仮初めの瞬間であっても】
【失われた血液は元に戻るはずだ、忍の言葉を聞いても尚、その出血量は看過できない】

【──── 或いは血を見たくないのか、少年の身体からは血の汚れも消えていた】

【そこまでが彼女の覚えている限界であった、やがて彼女も力尽きて】
【その場で気絶するだろう、無論、後のことは彼女以外に委ねられる】
【少年が目を覚ましたなら、何処かの病院に運ばれるのだろうか────】


/この辺りでどうでしょうか! お疲れ様でした!


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