過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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名無しのパー速民
[sage saga]
2018/08/09(木) 23:08:45.52 ID:xSkVyWoQ0
>>31
――――神様は、すごくないよ。いっぱい間違えるの。洗濯機が怖いの。ガスコンロだって怖くって。寒いの駄目なのに。夜更けにお菓子を買いに行くんだ。
自分のためじゃないのに。――――へびさまだって。神様だったんだよ。ねえ。すごくないんだよ。――。――――。そんなの。わたしだって、そうだよ、
なんにもできない、お水だって怖くて、鉄砲だってこわくって、よわくて、泣き虫で、隠さなきゃ、いけなくて。怖いって言うのも怖くって……。
生きてないのに死ねないんだ。死んだって死んでないんだ。だってずっと――、考え事してる、お外は見えないけど分かるの、わたしは、消えちゃえないの、
どこも逝けない――、なのにヒトだって思いたかった、ヘビじゃないって分かってた、――だから、だからっ、わたしは、
――イルちゃんが。教えてくれたの。わたしは違うよって。教えてくれたの……。嬉しかった、だって、――違ったんだ、って、分かったから、
【――ぎゅう、と、服の布地を掴む。神様はすごくないって口にしてあげつらねるのは誰の逸話なんだろう、洗濯機が怖い。火が怖い。寒いのに外に出る】
【"へびさま"――そいつも神様だった。そんなやつですら神様だった。だから。だから。――何が言いたいのかきっと分かってなかった、だから神様になれってわけじゃない】
【自分だってすごくなかった。いろんなものが怖くて。それを我慢して。怖いって言うことも怖くて。絶対的になるまで、それを言い出すことさえできなくって】
【そうして紡ぐのは。――自分もまたどうしようもないナニカだった。生きてないのに死んでない。ヒトでもヘビでもない。不明瞭なナニカ、だから、苦しかったのを】
【イルが――あの病魔が救ってくれたんだ、と、ささめく。けれどそうやって言うのはきっと嫌がられるって分かっていた。みんな分かってくれない、嬉しかったことを】
【ただただ漠然とした苦痛と不安と絶望の中でようやく下される診断にほっとしたんだった。これでもう――あんなふうに頑張らなくていいんだ、と、思うのは、罪なんだろうか】
――――――――――。
【それでもかろうじて本当に思ったことは口にしないで済んだ。結局きれいじゃない自分は要らないんだって分かってしまっていた、だって、】
……そう、じゃあ、帰ったら。"みんなで"しようね、夕月ちゃんと、ヤサカさんと、つがるちゃんで。
【――だから薄らと笑う。けれどその言葉には条件が多すぎた、彼女が人間の世界に戻るにはしないといけないことがあった、済まさなきゃいけない気があった】
【納得できないなら戻らないと宣言していた。怒っていた。赦さないって口にしていた。だから。それが叶うとしたなら、全部が、全部、終わった後】
【そうしたらみんなでしよう。自分が声を掛けた人達みんなで。だからそれは四人でしかなかった。あまり信用していない人間もいつか罵り合った人間も知らない人間も要らない】
【ひどく排他的で、でも、まだなんにも納得してなくて、仲直りなんてできてないから、きっと、仕方なくもあった。――それでも希望になりうるのは、】
【戻る気があるらしいということ一点のみなのだろう。そしてあるいはそれで充分なのかもしれなかった。本当に?だなんて問いかけるのは無粋にすぎるなら】
【――――人間と仲直り、できていないから。人間じゃない彼女たちしか信じたくないのかもしれなかった。それでも人間であるセリーナを助けたがっていた、だから、】
【けっきょく神様になってもちぐはぐに迷走しているのかもしれなかった。――だからそれなりに人間らしい言動をする。そうしてそのままで世界を滅ぼしうる神格であり】
【言葉が通じるなら救いだろうか。求めているものが明確なら救いだろうか。それでも確かに「世界なんて滅ぼしちゃおうよ」――って、さっき、囁いたのは、確かで】
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