過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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324:名無しのパー速民[sage saga]
2018/08/17(金) 00:53:56.21 ID:qnSDtIfd0
【――――それはひどく深夜の時刻であった、草木も寝こけて寝言を漏らす、ならば虫の音風の音は世界の立てる寝息のように】
【だったらきっとどこか遠くから聞こえる電車の音は世界の鼓動に相違ないはずであった、だから"それ"は世界に紛れ込む唯一の違和感】
【あんまり音質の良くない警察無線。今宵は平和な夜であるらしい、何か大きな出来事を予感させる言葉は無いに等しく、それでもちらほらと犯罪の気配】
【しかしてそれでもそれらは違和感たり得なかった、――――だって限りなく常と変わりないから。だのに、混じりこむ瞬間に、何の特別な演出なんて、あるはずない】

【(「アリアさん」)】

【――AM0時51分。ざぁざぁとノイズの音が弾けて、突如に割って入ったのは、明確に少女の声音だった。澄んで瑞々しい声音が、一つ、混じりこんで】
【紡がれたのは何の意味も隠さぬ誰かを呼ぶだけの声。それを聞き取った誰かに問いかけられても応えずに、再び、あるいは三度、同じ名を呼ぶのなら】
【いよいよもって異常として判断されるのだろう。であれば後は早かった。やがて――よりも早く、数人、およびいくつかのグループと連絡がつかないことが判明し、】
【とすれば"犯人"がどこにいるかもすぐに分かるというもの。あるいは少女の声――となれば、それが"誰"なのかも。あるいは声音のみで判断することさえ、あるいは出来て】

【――――その場所は蛇教本部であった、十数分ほど前よりただ"誰か"の名前を呼ぶだけの少女は、声音から、生死行方ともに不明の"幹部"であると判断され】
【一ヶ月といくらかの時間。まだ手薄にするには早すぎて、だけれど、時刻のせいだったろうか。その場にいたはずの全員と連絡がつかない。"まさか"少女一人に、】
【――だなんて言っている間に、あるいは対能力者用の人員をかき集めている間に、時間は過ぎゆくのだろう。であれば――"それ"より早く向かうことも、きっと、出来た】

【(「ねえ、アリアさん、はやくきて」)】

【(――それに何より"そいつ"は"彼女"を求めていた。だから他の誰を送り込もうと意味なんて無いに違いなかった。無意味な負傷者を増やすだけだと一部に理解させるのかもしれない)】
【(ならば最初から動くのはごくごく最小限の人員で充分なのかも、しれなかった。――割り込むのはただひたすら少女の声だけ。馬鹿げたみたいに――時々空虚な笑い声が響いて)】

/はしゃいじゃったので!


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