過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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161: ◆1miRGmvwjU[saga]
2018/08/11(土) 21:45:15.75 ID:45WdLXl90
>>152


【焦げた右脚が、焼け爛れた片脚が、汚れ切ったヴァージンロードを踏み締める。 ──── 足許を縺れさすように転んで、】
【酷い顔をしていた。白陶の肌は煤けていた。口紅と呼ぶのに血反吐は鮮明すぎた。然してアイシャドウがぼやけているのは、長い睫毛が濡れているのは】
【 ────── 彼にも理由の分からぬ衝動に違いなかった。憐れむより先に腹が立った。その魔女が怨敵の一人であることに変わりはない。】
【それでもただ許せなかった。 ──── 薄ぼけた白く熱い灰燼に、溢れ行く雫は、ただ無念が為に。】


「 ──── なんだよ」「なんだよ」「今際の際にあって」「そんな顔するなよ」「馬鹿にしてるのかよ。」
「悪い魔女なんて名乗るんならさァ」「 ─── 最後まで、外道の顔をしていろよ」「そんな役回りは御免だってのか!?」
「 ……… だったらオレたちは役者なんかじゃないんだ。」「自分でよく分かってんじゃないか。なのに、どうして ……… 。」


【死ぬと分かっていて叫んでいた。届かぬ激情と分かっていて喚いていた。返す言葉がないと分かっていて哭いていた。】
【 ──── 散々な非道を働いてきて、最期の最期に何を絆されているのか。然してきっと、それは一歩違えた"ばけもの"の姿、そのものであった。】
【然れどもそこには決意があった。この悪辣な舞台の上で、もはや演者に甘んじなどしない。切り拓くのは、その両手なのだから。】


【逝ってしまう前に。 ─── 燃え尽きた彼女の胸を裂き割って、ミレーユは掴もうとするのだろう。】
【焼け落ちた心の臓、血塗れの遺灰。"火
"は"人"を焦がして産まれた。ならば受け継ぐのは、模倣子よりも根源的な真理。】




「 ……… お前の言葉を、忘れないからな。」「お前が言ったんだ。ボクが誓ったんだ。」
「特等席を用意してやったんだ。あの世の果てで見届けるがいい。 ─── ボクとあの子の、物語を。」




【 ────── 立ち上がる。まだ、この一幕は終わっていない。それは何より、彼/彼女がよく知っていたから。】


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