過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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131:アルク=ワードナール&ラベンダァイス ◆auPC5auEAk[saga sage]
2018/08/11(土) 20:06:48.42 ID:3gt90YRl0
>>130

「ああぁぁぁぁ!!」

【衝動のままに、ラベンダーは突撃する。その先にいるのは、突然の事態に見舞われて、己の動きを失った敵】
【その不調が何を意味しているのか――――ラベンダーにはそれを思索するだけの冷静さが残っていない】
【ただ、その仮面を叩き割り、そして大地を踏みしめる――――足元に、倒れ伏したアルクを見やって】

「アルクさん! アル――――っ、また、空間が――――!?」

【敵に、有効な一撃を見舞った。それを確認して、ようやくラベンダーは衝動から覚める。だが、その心は既に、焦燥感で満たされていた】
【足元に倒れ伏すアルクに視線を向け、必死にその名を呼ぶ――――先ほどの銃弾は、下手をしたら致命傷になっていたかもしれない】
【大体にして、拳銃に代表されるピストル弾は、貫通力よりも、盲貫させて体内を抉り回す事でダメージを与える武器だ】
【銃弾が体内に残ってしまったアルクの状態は――――例え致命傷でなかったとしても、非常に危険なのだ】

【そばに駆け寄る事も出来ず。またアルクの返答も確認できないまま、ラベンダーは再び空間が変異する事を確認する】

「ここは――――ッ、そうか――――良く分からないけど、あの男の『夢』の範疇から、外れたんだ――――
 もう、あの男は完全に制御を失った! ――――ッ、制御を、失った――――!?」

【変異した空間は――――何の変哲もない丘陵だった。先ほどまでの、戦場として、また単純に自然環境としての、過酷な環境とは程遠い】
【にも関わらず、男はその醜悪な面容を殊更に歪めて、動けなくなっている――――彼の領域から、ついに脱出する事に成功したのだろう】

【――――だが同時に、既に事態は更なる進展を見せていた。男の力の暴走、そして崩壊の予兆――――】

「ッッ!!」

【本当なら、現状には最適解と言えるものがあっただろう。だが、今はもう、そんな選択肢に手を伸ばしている余裕など残っていない】
【咄嗟に、その姿のままアルクを左肩に抱え上げると、可能な限り遠くまで跳躍、物理的に距離を取る事を選んだ】
【防御や、より確実な回避は、現状では不可能な話だったのだ】



【――――そして、爆発と共に全ては終わる】

「ッ、はっ、はっ、はっ――――ッ、アルクさん!!」
――――――――
「ぁ――――アルク、さん――――ッ?」

【何とか爆発の余波を凌ぎ切り、ラベンダーは改めてアルクに声をかける――――が、返答は、無い】


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