過去ログ - 【Fifth】幻想的な画像に設定足して世界作ろうず【Genesis】
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44:名無しのパー速民[sage]
2018/06/20(水) 20:13:20.55 ID:y4U7AypG0
まほろばと旧き魔術【小人/霊力/遭遇】

「まほろば」は、捕えた小人を生きたまま学会の場に晒し、自分を追いやった偏屈な学者共を負かしてやる、という時崎の私怨の元、
一先ず瓶詰め状態の小人を、サークルの部室へ持ち帰る事となった。
しかし、その話を聞いていた小人から思わぬ提案が為される。
それは自分を見逃す代わりに、彼らの持つ力を彼女らに授ける、というものだった。

小人曰く、彼らはあらゆる願望を叶える力――【魔術】を扱える。
この小人に近付くと姿が見えなくなった現象は、彼が自らに掛けた魔術に依るものだった。
では何故、最初から全く誰にも認識されなくなる魔術を使わなかったのか、当然この疑問が浮かぶ。
その疑問に対し、小人は「それでは代償が大きく付いてしまう」と答えた。
小人の扱う魔術とは『生命力を代償に世界に願望を叶えさせる技術』なのだという。
『視認されづらくする』ならばわずかな生命力で済むが、『全く認識されないようにする』場合、世界に支払う生命力はその比では無く、彼はそれを良しとしなかった。
元々、小人ほどの大きさならば人の目に付きづらい上、距離次第で視認出来なくすれば、
彼女達のように捕獲するつもりで周到に準備されない限りは問題無いからだ。

一通りの魔術の説明を受け、まほろばはしばしの談議に移る。果たしてこの技術の伝授が、この小人を見逃すに値するか否かを決める為に。
学会で公表して雪辱を果たしたい時崎、魔術の全貌と今後の発展性に興味を抱く星野、小人が嘘を付いている可能性を考える境井で意見は三分してしまう。
しかし、ここで意見の拮抗を破る小人の言が投げ込まれる。
「取引に応じなくでも、或いは応じた振りをして反故にしようと、それが分かった時点で自ら命を絶つ事など容易に出来る。
 仮に遺骸を世間に晒そうと考えていても、永劫に誰からも認識されない魔術を使った上で死ぬまでである」と。
魔術が如何なるものかを知らされている今の三人にとって、その言葉は脅し文句として十全に機能した。
結果、時崎が考えを改め、境井も星野の意見に同調した事で、交渉は小人の提示した通りで妥結した。


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