過去ログ - 【Fifth】幻想的な画像に設定足して世界作ろうず【Genesis】
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2:名無しのパー速民[sage]
2018/06/20(水) 19:49:39.88 ID:y4U7AypG0
era1の幕開けからジャッジメントデイまで


西暦207X年。


光速へと至る技術の研究中、偶然にも、折り畳まれた十一次元を解析・制御する力
『次元科学』を手にした人類は、一大転換期を迎えた。
上位次元の展開・格納と其処を航行する技術を組み合わせることで、
擬似的なワープ航法を実現した人類は、次々に地球を飛び立ち、宇宙へと進出していった。


果てしなく遠い惑星へ辿り着き、それらへ植民し、資源を採掘する。
正しく、彼らは現代の開拓民そのものであった。
彼らの中には、この宇宙の最果てさえも越え、ビッグバンによる創造と同時に分かたれた他の世界
……所謂別の宇宙島へと辿り着くものさえあった。
これらは総称して《次元世界》と呼ばれ、新たなフロンティアとして、世界の注目の的となった。


これらの地から齎されたあらゆるものは、地球文明圏に多大な影響を与えた。
新資源や移住可能な惑星の発見、そしてその開拓。
特に、完全な枯渇が目先に迫り始めた石油資源が、一部の惑星から採掘されたという報は、世界を沸かせた。
限界まで衰退していた石油市場は息を吹き返し、再び経済は動き始めた。
この新たな時代を讃えるべく、国連は独自に次元世紀(Dimension.Era)なる暦を制定したが、
それは、正に世情を映した鏡であった。


しかし、これに反発を抱くものも多かった。
南北問題……即ち、北半球の先進諸国と南半球の発展途上諸国の間にある経済格差は未だに解決されておらず、
貧困な南側は、ろくに次元世界へ進出することも出来ずに、更に格差を拡大させていた。
為に、次元科学を独占していた北側に対し、悪感情が積もっていった。
また、中東を始めとする産油国もこれに同調した。国家の根幹をモノカルチャー経済に頼っていた副作用として、
彼らが莫大な権益を貪った地下資源は枯れかけ、最早国際的地位は失われていた。
その上に、自分達以外の国が石油を大量に輸出し得る様になったこの現状を快く思わないのは、当然のことだった。


また、同じ頃、世界中で未知の生命体が出現し、人々を襲い脅かす様になっていた。
それらは、醜悪な風貌と恐ろしい力を持つことから、俗に《悪魔》と呼ばれるようになる。
《悪魔》の存在は人々を不安に陥れ、一部の人間の策動によって、
『悪魔は次元世界へ辿り着いたことで現れたのだ』という噂がまことしやかに囁かれることとなった。
実際、悪魔が確認され始めたのが次元世界への進出以来であったことから、
一部の民衆が、北側の次元世界政策を批判し始めた。


これに加えて、超能力者の実在が証明されたことも、社会不安を増す要因となっていた。
次元科学によって、幾つかの超常現象の要因が解明される中、所謂超能力や魔法といったものに対しても、
その見地から再度の研究が行われた。
その結果、超能力は確かに実在し、それを扱う人間が多数いることも確認された。
しかし、集団から異質なものを排除したがるのは、人間の本能に根付くものである。
この事実が発表されてから、特に北側において、超能力者を排除・区別すべきであるというものが台頭する様になった。
これに反対する、或いは賛同しない者も大勢いたが、己が異能の為に、
超能力者達は、新たな社会的マイノリティとして疎まれる様になっていった。


これらの条件が重なり、世界の社会情勢は混迷を極めた。
南側が反北側を旗印として堅く結束する一方、北側でも南側を暗に疎み、 これを封じ込めようとした。
互いが互いを潰そうとして、良好な関係を保てるはずもなく、両者は、対立を更に深めていった。
その背後には、《悪魔》の噂に傾倒した人間が作った反悪魔結社と南側の結託や、
排斥運動からの保護を名目にした北側の超能力者の強制収容などがあり、
これが、更に社会情勢の悪化を助長した。


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