15: ◆S6ROLCWdjI[sage saga]
2019/03/23(土) 16:58:15.07 ID:mHCNoPnp0
>>14
………………、そっか、じゃあアルクさんにはお料理――ピクニックに持ってくみたいなやつがいいのかな。
あたし最近練習してるんだ、だからきっとマシなのが作れるようには、なったし、……レグルスさんはお酒、
そっか、………………そっか。ふふ、ふつうに、パーティの準備、するみたいな――――
【青い顔のまま。話の節々に意味深な沈黙を挟んで。話すのはやっぱり、話題を逸らしたいからか】
【少なくとも無理矢理作った笑い顔はもはや引き攣り顔と言ってしまったほうが、正しかった】
【そのまま楽しい、幸せな――近しい未来の話だけしていたい。させてほしい。どうか、そうさせて】
【願うように呟くのはほとんど譫言のような響きを持って、……しかし、ブラックハートは気づいてしまうから】
ち、が…………違うっ、……ちがわないけどっ、何もなかった、わけじゃないけどっ、
…………むしろたくさんあるんだけど、…………、そうだよね、「畜生」だよね。
ハートさんだってわかるもんね、何もされてないハートさんでも……こいつはひどいヤツだって。
あたしだって、…………あたしだってわかってるよ、“冒涜者”だなんて、
本当だったら生きてていいようなヤツじゃないってわかるよ、真っ先に死ぬべきヤツだって、わかってるよ――
【ほとんど独白のように一方的に喋り始めるのは、どこか強迫観念に囚われた患者にも似て】
【表情は依然として引き攣り笑いのままだった。いま自分が口にしていることが限りなく正しいと】
【自分で自分に言い聞かせて安心を得たがっているような――だのに身体はそれに反比例して】
【震え始めるのを、二の腕を掴んで抱きしめて、押さえつけるようにして――血反吐を吐くみたいに言うから、】
―――――やっぱりそうだよね。あたしがおかしいんだ、……ミアが今度こそ間違いなく殺されちゃうかもって!
そんな当たり前のことが、………………あたし怖いんだよ、だって、だってミアは、あたしの…………
【吐くものがなくなってしまったなら最後、本当に本当のことしか言えなくなってしまうのは道理だった】
【それでも最後の言葉だけはどうにか言わないようにして、我慢しているのは明白だった】
【唇は依然狂ったみたいに端を吊り上げて笑うのに、目だけが限界まで見開かれて、ぎちぎち音を立てそうなくらい】
【であれば、わからせてしまうのだ。この少女もどこか「おかしい」。だって何故だか、“冒涜者”を想うような言葉を、口にしている】
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