172:名無しのパー速民[sage]
2018/08/06(月) 18:44:26.33 ID:N9ip1PUio
王家の谷の守護者達(ファラオスフインクス)
紀元前三千年、世界最古の文明を誇る古代エジプト王朝では、歴代の王はその権力と富の証として巨大なピラミッドを構築し、莫大な財宝と共に死の眠りについた。
そして、この王家の谷と呼ばれる一連のピラミッド地帯を守るため最強精鋭の闘士を選りすぐり「王家の谷の守護者達」と名付けた。
彼らは中国拳法とは異質の特殊な格闘術を発達させたが、対戦して生き残った者が皆無なためその技の正体は一切不明である。
なお、彼らは不老不死の肉体を持ち、五千年を経た現在でも砂漠の一隅に潜みその技を伝えているという説があるが確認されていない。
明明書房刊『ツタンカーメンの逆襲』より
晏逅寺軟體拳(あんこうじなんたいけん)
一般に酢が人の体を柔らかくする成分(ビノドキシン)を多量に含有していることは知られている。この性質を応用し、特殊な拳法を編み出したのが晏逅寺軟體拳である。
その修行者はこの世に生をうけたときより酢を満たした大瓶の中で生活・成長し超柔軟な体質を作り出したという。その人体構造学を越えた拳法は必勝不敗の名をほしいままにした。
ちなみに、現代でも副食品として身近なラッキョウは、この軟體拳の達人であった陳辣韮が日々の糧を得るため、修行中に自分の壺に実を漬け、製造・販売したのがその名の由来とされている。
民明書房刊『世界の怪拳・奇拳』より
乖宙浮翌遊體(かいちゅうふゆうたい)
一般に蝙蝠の空中揚力の強さは知られるところであるが、中国河南省山奥に生息する攣鵠蝙蝠はその揚力が5キロもあるといわれる。元朝中期、青巾族の乱の折り、元軍の都尉・安史明はこの蝙蝠20匹を使い、万里の長城を越え敵を攪乱することに成功したという。
これを応用し、多彩な変化技を加えて成立したのが乖宙浮翌遊體であり、 怪拳として世に恐れられた。
民明書房刊『世界の怪拳・奇拳』より
渦龍天樓嵐(かりゅうてんろうらん)
中国槍術、その最高峰にあり槍聖としてあがめられた呂朱棍が創始したとされる幻の秘技。
槍をすさまじい勢いで回転させることにより小竜巻ともいうべき回転乱気流を起こし、その風圧で相手を攪乱した。
その威力は空を飛ぶ鳥を落とし、雨の日に頭上で回転させれば傘の代わりをもなしたという。
ちなみに現代でも、突然の雨があったとき雨をやませるまじないとして、棒きれを拾い頭上で回転させる老人の姿がしばしば見られるのはこの名残である。
民明書房刊『武道達人逸話集』より
1002Res/489.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20