´ω`)ノ こんぬづわ11
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54:読書(放りだしたのも含む)[sage]
2018/06/30(土) 17:55:24.85 ID:StVL24zO0
C■~*車谷長吉「赤目四十八瀧心中未遂」(文藝春秋 1998年)
初出「文學界」1996年11月号〜1997年10月号

☆amazonでユニークなレビュアーがいたのでその人の記事を一気読みしてた時に見つけた作品。とんでもなく持ち上げてた人がいたので興味を持ち読んでみた。確かに文章は巧みである。全体を漂う澱んだ空気感というか湿気、湿り気あるいはジトジト感がよく伝わってくる。がだ、肝心の主人公。無機質である種達観してるかのように感じた男が実はちっぽけなたわいもないごく普通の人だったとはがっかりだよ、ホント(´・ω・`)。
 wikiの記述「1998年に第119回直木賞を受賞した。第9回伊藤整文学賞にも選ばれたが受賞を辞退した」
 さらに伊藤整文学賞をwikiると2010年評論部門で宮沢章夫『時間のかかる読書―横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず』が受賞。これ既読やけど、ハードルを上げた分、かなりイマイチやった。

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 いや、そんなことは、セイ子ねえさんが私に語ったことに較べれば、物の数ではない。私にはセイ子ねえさんのように、己れの生の一番語りがたい部分を心に抱いて、なおその生傷を生きて行く、というような「生の内容物。」がない。セイ子ねえさん自白が恐ろしかったのは、それが私にはないことを知らしめられたからだ。

123
 恐らくはその日その日、尻の穴から油が流れ出るような毎日ではあろう。併しこの人たちにとっては、この賭事がなくては窒息してしまうような、すれすれの生の失望と快楽を生きているのであり、と言うよりも、そういう「物の怪。」に取り憑かれた生活が平気で出来るというのは、すでに生きながらにして亡者になった人の姿であって、私は見事な虚体の生活だと思うた。



*山本陽子「図像学入門 疑問符で読む日本美術」(勉誠出版 2015年)

☆たまたま図書館の返却棚にあったのを見つけ読んでみたが、これが外れ!!
読んでてストレスがたまるので27頁で読むの止め。「載せている図にはあまりないのだが」と断って延々と説明の文章が続くが、「だったら載せる図を選択し直せよ、チョイスがおかしいだろ!」と突っ込まざるを得ない。
 「図像学」に関する入門書は他にも山ほどあると思うので無理して読むほどのことはないと思われる。

23 仏像の種類 4つのタイプ
 仏像は大きく分けて、如来・菩薩・天・明王の4種類がある。

 如来は、すでに悟りの境地に至った者のこと。
 菩薩は、いずれ悟りを開く者が、まだ悟る以前の状態。
 天は、仏像の中ではその他おおぜい。
 明王は、密教で如来が戦闘形に変身したところ。

24-26
 仏像を絵に描く場合には、約束事がある。そこで菩薩を描く場合には、出家前の釈迦の姿がモデルとされる。釈迦が出家して僧となって悟りを開く前、もともとはインドの小国の王子であった。従って菩薩の姿は、長髪を結った上にきらびやかな冠をかぶり、耳飾や首飾、腕飾をたきさんつけた、華やかな若い王子として表現された。もちろん王子だから男でヒゲがある。その姿に倣った菩薩なので、観音菩薩にはヒゲがあるのだ。


*小泉武夫「猟師の肉は腐らない」(新潮社 2014年)

☆本書は友人の猟師との付き合いをノンフィクション風に描いた作品だが、どうも著者の思想(捕鯨・環境保護など)を前面に押し出した小説の気がする。
 以前「中国怪食紀行」で著者の文章の上手さを評価したが、小説となれば話は別だ。さしてマタギの生活に興味ない者にとっては写真のない文章は苦痛でしかない(写真つきのノンフィクションなら話はまた別)。57頁で読むの止め。

11
 第二次世界大戦直後の昭和二十年代、この粕取焼酎が語源で、「カストリ」が流行ったことがある。本来は、酒粕から取った焼酎だが、当時の粕取焼酎はヤミに氾濫する密造酒と思われる粗悪な酒と誤解されて、これを密造するところが「カストリ集落」、この酒を飲みながら焼きイカを肴に気炎を上げるインテリを「カストリゲンチャー」、粗悪な酒だから、一合、二合までは何とか飲めたが三合飲めば悪酔いして潰れるという譬えから、仙花紙に印刷した扇情的雑誌も三号目では潰れる、というので「カストリ雑誌」などと呼ばれた。


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