【浮かれた】幼なじみのお部屋で寝落ち・・・13回目【大学生】
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293:さや ◆0j8YIq7DEniB
2015/05/08(金) 02:52:21.06 ID:/ps8wCLXo


彼女とは対照的に、隣で話を聞いていたしょうちゃんはといえば、苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
当然と言えば当然かもしれない。

「そっか…それは嫌だね」
「え…うん、まあ…」

嫌なことではあったけど、私はそれほど深刻に考えていなかった。
彼の表情のように。
それでも、私にも心残りはある。

「…ごめんね。しょうちゃんのこと、言い返せなくて…」
「いや、それは言わなくてよかったと思うけど」

…確かに、言い返していたら口論になって、もっと面倒くさいことになっていたかもしれない。
そもそも訂正したところで、聞いてもらえる気もしない。

「…ちゃんと話して、さやのことわかってもらえたらいいね」

弱々しくも励ますように、私に笑いかけてくれる。
その笑顔に、私はどう答えていいかわからなかった。
「いやー、うーん…」と困っていると、代わりにいーちゃんが、横からため息混じりで答えた。

「なんでそういうこと言っちゃうかなー。わかってないなー」

やれやれと、大袈裟に手振りを加える。
その言い方が癇に障ったのか、しょうちゃんは低い声で短く返した。
それでもいーちゃんは態度を変えない。

「…なにが」
「女心。ていうかさやちゃんのこと」
「なんで」
「なんでって。さっきの言葉がわかってない証拠でしょ」
「ちょ、ちょっと、いーちゃん…」

私の止める声も聞いてはもらえなかった。



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