もしもシャミ子が葬送のフリーレンの世界に飛ばされたら
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[sage saga]
2024/11/01(金) 19:52:26.70 ID:4JAHijIv0
◇夕方 アソリ宅
シャミ子「……というわけで、異世界でもまあまあ上手くやれている私です。桃も今の私を見たら、まぞくの成長っぷりに驚くことでしょう……と」
ごせん像「シャミ子や、先ほどから何を熱心に書き連ねておるのだ?」
シャミ子「日記です! 木炭と木の板をいただいたので、異世界での冒険譚を書き留めておこうかと」
ごせん像「ほとんど農業しかしておらぬではないか……余は退屈だ。何しろこの村にはテレビどころか本の一冊もないからな」
シャミ子「村の子とよくお話されてるみたいじゃないですか」
ごせん像「余の偉大さを広めてやろうと思ったのだが、連中の相手をしていると講談師でもやっている気分になる……」
ごせん像「まあ、それでも役立つ情報はいくつか聞き出せたのでよしとするが」
シャミ子「役立つ情報……ですか?」
ごせん像「この世界に関する情報だ。こちらのまぞくや魔法についてだな。ほとんど具体性はなかったが……ちなみにお主はアソリなどから何か聞けたか?」
シャミ子「すみません……お仕事を覚えるので精一杯でした。精々、木の実の生っている場所とかしか……」
ごせん像「よいよい。これに関しては余がひとりでやった方が捗るだろうからな。お主では余計なことを言いかねん」
ごせん像「まずこの世界のまぞくについてだがな、かなり凶暴だぞ。昔は魔王を旗頭に人類と全面戦争していたらしい」
シャミ子「ま、魔王がいるんですかこの世界! 凄い! 怖いけど会ってみたい!」
ごせん像「会うのは無理だろうな。正確な年代は誰も知らんかったが、100年くらい前、勇者一行に倒されておるそうだ」
シャミ子「勇者もいるんですか! こ、興奮してきました! まぞくの癖を貫く勢いです!」
ごせん像「うーん。何がお主をそこまで興奮させるのか……余、分かんないや!」
ごせん像「あと言っておくが勇者も寿命で死んでるみたいだぞ。で、今は魔王軍の残党とやらが暴れ回っているそうだ」
シャミ子「この辺りはずっと平和だってアソリちゃん言ってましたけど……」
ごせん像「このエルンスト地方が特別に平和なだけらしい。放り出された先がそんな場所だったのは不幸中の幸いだったな」
ごせん像「まぞくによる被害を受けたことがないから、村長も余達の滞在を許したというのはあるだろう」
ごせん像「逆に言うと、ここの連中はまぞくについて噂しか知らんのだ。人を食べるというのは確からしいが」
シャミ子「……こちらの世界のまぞくと人間、共存無理では?」
ごせん像「他のもので代替できれば……とも考えたが、ある意味そっちの方が共存は難しいかもしれん」
ごせん像「他の食事でも腹を満たせるのに人を襲うということは、こちらのまぞくにとって人を捕食することが本能的なものである可能性が高い」
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