【ブルアカ】カヨコ√に入った-SS速報VIP

【ブルアカ】カヨコ√に入った

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20:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:40:34.03 ID:FPzf9Wlv0
落ち着いた雰囲気の店だった。
客はいるのにささめくような静けさで、クラシックの上品なBGMが控えめに流れていた。
案内された、真っ白できれいな布に覆われたテーブルに二人で向かい合って座る。
係がメニューについて説明しに来て、いくつか料理を頼んだ。

以下略 AAS

21:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:41:50.50 ID:FPzf9Wlv0
「先生はさ、生徒が大人になりたいって言ったら、どう答える？」

唐突な質問に先生は首を傾げて真面目に考えた。

「理由によるかな」

以下略 AAS

22:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:43:14.43 ID:FPzf9Wlv0
「先生はいつでも先生なの？寝ているときも、ご飯を食べているときも、私とこうしているときも…」

「カヨコ、生徒がいる限り、私は先生なんだよ」

「答えになってない」

以下略 AAS

23:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:44:22.84 ID:FPzf9Wlv0
いま着ているドレスも、髪留めも、全部破り捨ててやりたくなった。
馬鹿みたい。
ぜんぶ子供じみた考えだったらしい。いつの間にか抱いていた期待も、自信も、慕情も、ぜんぶ。
らしくない。本当に、私らしくなかった。
何を夢見ていたのだろう。

以下略 AAS

24:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:45:34.10 ID:FPzf9Wlv0
カヨコは先生の腕を掴んだ。先生は驚いて、強い力に顔をしかめた。
横道の暗がりに先生を力尽くで押し込み、壁に押し付けて、胸元を引っ張り寄せる。

「カヨ…っ」

以下略 AAS

25:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:46:47.72 ID:FPzf9Wlv0
「私…ほんとうに、先生、の、こと」

「カヨコは…その、すごく魅力的だけど」

「…」

以下略 AAS

26:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:47:52.19 ID:FPzf9Wlv0
カヨコが人通りのない道を歩いていると、後ろから声をかけられた。

「あれ〜？カヨコっちだ」

振り返るとムツキがこちらに手を振っていて、アルとハルカがそれを挟むようにしていた。

以下略 AAS

27:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:48:44.38 ID:FPzf9Wlv0
「ど、どうしちゃったの…？カヨコ…？」

アルはオロオロと手を彷徨わせていたが、カヨコはアルの胸元に顔を埋めたまま離れようとしなかった。

「…ふーん？珍しいねえ、カヨコちゃんがこんな堂々とアルちゃんに甘えてるの」

以下略 AAS

28:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:49:57.06 ID:FPzf9Wlv0
「あっ、だ、大丈夫よ...！カヨコなら取り返せるわ。なんたって、うちのエース…いえ、一人ひとりがエース級の人材ではあるけれども、だから、つまり…」

「…」

「そう、こう思えばいいのよ。一歩進んで、百歩さがった、と…」

以下略 AAS

29:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:51:06.24 ID:FPzf9Wlv0
「あのね…落ち込んだときはね、なりたい自分を口に出して言えばいいのよ。例えば…カヨコは、デートするならどこがいい？」

「…」

「あーほら、遊園地を貸し切ったり、夜景のきれいなスポットとか、いいと思わない？どう？」

以下略 AAS

30:名無しNIPPER[sage saga]
2024/10/19(土) 19:52:19.55 ID:FPzf9Wlv0
「…元気がなくなったらこうやって、それでまた、頑張るの。こんなことになら、いくらでも付き合ってあげるから…だから、泣かないで。ね？」

「…」

「大丈夫。ぜんぶ大丈夫だからね」

以下略 AAS

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