14:名無しNIPPER
2024/09/22(日) 23:36:47.96 ID:j0Rh5Gsc0
「かんぱーい!」
「乾杯!」
喉を駆け抜けたアルコールが体に染み渡っていく感覚。酒豪でも酒好きでも無いが、確かにこの瞬間は好きだ。
見渡すと、ぼちぼち埋まり始めたスタントが目に入った。グラウンドには守備練習をする、バファローズのロゴを背負った選手たち。時折聞こえる売り子の声。電光掲示板を流れるCM。遠目から見れば、20年前と何も変わっていない光景。それでもー
「ー変わってもうたんよなぁ」
「んー?」
「独り言」
ー俺の愛したバファローズは、もう無い。分かっているはずなのに、その事実が頭の中をぐるぐると回り続けている俺は、まだあの日の試合を終わらせられずにいるのだろう。あるいは囚われたとでも言うべきか。
20年前のスタンドの光景が、また脳裡をよぎった。
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