8:名無しNIPPER[saga]
2024/09/07(土) 12:16:40.60 ID:d5CFnAaM0
「困りましたね。このまま涼宮さんが起きないとなると……」
「ど、どうなっちゃうんですか?」
「世界の崩壊もあり得ます」
「ひえぇ!」
古泉、お前何だか愉しんでないか? 前にも見たぞ、その楽しそうな顔。
世界の崩壊という単語をそうポンポン使って朝比奈さんを脅すような真似はよせ。怯えてらっしゃるだろうが。
「もちろん、すぐにというわけではありません。我々がそれより前に涼宮さんを起こし、解決さえすれば」
「問題はその解決方法ですが……実は先ほど心当たりを思い出しまして」
「何だと」
言えよ早く。世界の崩壊を予見してるなら1秒でも早く打開策を話せ。
と、思いつつ、実は俺にも心当たりはあった。無論、『それ』は絶対に俺の口からは話せない。
そして奇遇にもこいつは『それ』を口にするだろうことは俺の直感がビシビシと伝えていた。
「……言ってみろ」
「では……」
コホンとどこか品のあるわざとらしい咳払いをし、古泉はいつもの笑顔の2割り増しでこう言った。
「アダムとイ───」
「殴るぞ、お前」
いや、言わせなかった。
1年という時間は、互いを理解するのに十分すぎた時間の様だった。
何故か古泉も話を遮られた癖に満足そうだ。待ってましたと言わんばかりに。
ええい、忌々しい。
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