【ダンガンロンパ 】ダンロンでほのぼのと百合百合したい2
1- 20
11: ◆AZbDPlV/MM[saga]
2024/08/23(金) 01:04:40.51 ID:D3EPwjjp0
 暑い。とてつもなく暑い。
 お日さまがカンカン照りの、アスファルトからも熱気が昇ってくるほどの暑さの中での外出。体力のないウチにとって、自殺行為のなにものでもない。
 ホントはクーラーの効いた自室で快適に過ごす予定だったのに、ウチの部屋を訪ねてきた転子が、夏休みの思い出に、どうしてもウチとかき氷を食べたいからと連れ出されてしまった。
 こっちは堪らずとめどなく汗が噴きだしてツラいというのに、ウチの隣にいる転子は、汗は流しているものの、暑さを感じているのかいないのか、満面の笑顔でウチを眺めながら歩いておる。化け物だ。

茶柱 「夢野さん! 夢野さん! もうすぐですよ!」

夢野 「んあー……もうどこでもいいわい……そこのコンビニでアイスでも買って涼みたい……」

茶柱 「そんな! せっかくここまで来たんですよ! フルーツの果実と果汁をたっぷり使って作られた、贅沢の極みなシロップのかかったかき氷を食べずに帰るだなんて!」

茶柱 「勿体ないですよ!」

茶柱 「移動が辛いのでしたら、転子がおんぶしますから!」

夢野 「キショい」

 目をバキバキに見開いて、呼吸も荒く、口の端から涎を垂らしながらされる転子の提案に、素直に短く返す。毎度このキショさはどうにかならんのか?
 肩を竦めて嘆息しつつ、重怠い足をなんとか進める。

茶柱 「あ! 見えましたよ、夢野さん!」

 キラキラとした瞳をしながら、道の先にあるかき氷店を指差す。そこにあった光景に、ほんの一瞬だけ、暑さや怠さなどの諸々を忘れ、声を張り上げて怒鳴った。

夢野 「恐ろしく混んでおるではないかー!」

茶柱 「やっぱり有名になってるだけありますねぇ」

 定員過多になって店から溢れる人間達による、長蛇の列。どれだけ美味かろうと、アレに加わる余裕が今のウチには全くない。暑さでイライラしてきた。

夢野 「ウチは並ぶなんてイヤじゃぞ! かといってもう歩きたくもないぞッ!」

茶柱 「ご、ごめんなさい! 夢野さん! 代替案は考えてなかったです……うーん……どうしましょうか……」

 転子はウチを宥めつつ、周りへ視線を走らせ、他に入れるような店を探す。
 良さそうな店を見つけたのか、表情がぱっと明るくなって、意見を求めるようにウチを見下ろした。

茶柱 「あっちの喫茶店でも入ってみませんか?」

夢野 「もう、それでいいわい。涼めて休めるならどこでも……」

茶柱 「それじゃあ、行きましょう!」

 楽しそうに体を弾ませる転子の後ろを、のっそりとした動きで着いて行った。






<<前のレス[*]次のレス[#]>>
49Res/38.49 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice