映画の脚本を書いて、ひとりの女の子と出会った話。
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61:名無しNIPPER[saga]
2024/08/16(金) 15:22:10.99 ID:mJTsWdVB0
夜道を歩くその距離は、ちょうど一人分の隙間があった。
俺はなにやら夢見心地のような気分だった。
「そういえば、明日は撮影って言ってたな」
「そうなんですよ。いま映画を撮っているところなんです」
彼女は両手でカメラの形をつくってみせた。
「女優をやってるんだってな」
「ええ。まだまだ修行中ですけど」
「……なあ、どうして急に大学を辞めたんだ?」
俺はその場で立ち止まって聞いた。
先を歩くヒツジはこちらを振り返った。
国道を走る車が、俺たちのそばを過ぎ去っていった。
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