穂乃果「バトル・ロワイヤル」
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21:名無しNIPPER[sage]
2024/09/12(木) 20:17:23.46 ID:pTiCDHH50
「千歌ちゃん」

曜が空いていた左手を千歌の手に重ね合わせる。

「私も言ったよ、千歌ちゃんには人は殺せないって」

「そんなことっ……!」

「いいんだよ、千歌ちゃんはそんなこと考えなくていい。見張りを代わってくれるだけでも充分助かってる。私が──Aqoursを勝たせるから」

曜はそこで言葉を切り、その話はそれでおしまいと言わんばかりに、すくっと立ち上がった。

「銃は私が持ってるから。何かあったらすぐに起こして」

眠りにつくつもりは全くなかった。ただ千歌を納得させるために、体を横たえるだけにするつもりだった。

「……っ」

曜が千歌の横を通り過ぎる間、千歌は唇を噛み締めていた。

千歌を守る。曜はそれだけを考えていたため、当の千歌がどんな思いでいるのかまでは考えが至らずにいた。


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