96: ◆b0/EDFEyC136[sage]
2024/08/23(金) 23:38:13.38 ID:ukTM5/150
パピヨン「なに?そんなことで悩んでるの?」
ファンウマ娘「そ、そんなことって……!わ、私!もう全然勝てなくて、実技試験も受かるかどうか……!」
――分かるよその気持ち。全然勝てなくて、何やっても一着になれなくて、不安で不安で夜も眠れなくて苦しくなる。その、気持ち。
だからこそ、アタシが言えるのは――。
パピヨン「無責任かもしれないけどさ、○○ちゃん――――楽しんで走る、気持ちよく走るってのが、結局一番強く走れると思うよ」
――どうすれば楽しく走れるか、どうすれば気持ちよく一着でゴールできるか。それを突き詰めて突き詰めて、色んな人に相談して、考えて――そうした結果、最高のゴールが得られる。
パピヨン「なんだか尻尾の手入れと似てるよね?なーんて、無理やりこじつけちゃったりしちゃって」
ファンウマ娘「……パ、パピヨンさん」
パピヨン「ねえ、アタシに憧れてるんでしょ?誰も近づけないくらい早いアタシの姿が好きなんでしょ?だったら――それができたら滅茶苦茶気持ちいいよね」
ファンウマ娘「……はい、はい!わ、私……ずっと走るのが好きで、でも最近は好きの気持ちも忘れちゃってて……!もっと、もっと走るのが好きになって楽しくなれれば!私も!」
パピヨン「――うん。きっとそれが一番近道だよ」
――――そして、アタシは○○ちゃんと別れた。LANEの連絡先を交換して、いつか尻尾の手入れ道具を見に行こうねって約束もして。
――正直あんな言葉で、あの子がどうなるかわかんないけど。けど……きっと前よりほんのちょっとでも、走るのが楽しいって気持ちを忘れないでいてくれると嬉しいな。
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