【安価コンマ】オリウマ娘と共に Part2
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373: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/11/02(土) 23:59:06.51 ID:lcqyPAtO0


――スタートダッシュでハナを握り、その小さな体を懸命に動かして、最後の直線までスタミナ全てを燃やし尽くして走りぬく。それが、シルヴァーパピヨンというウマ娘のレースだった。

作戦は要らない、ただただ駆ける。余計な雑念はすべて吹っ飛ばして、必死に前を往く――見る人が見ればその走りは愚かで、合っていない適性も走るスプリンターであると、笑い飛ばすだろう。

ダートの短距離しか走れないウマ娘で。

それより長い距離はスタミナを使い切ってしまう、後先の考えられないウマ娘だと。

しかし、だからこそ彼女の走りは記憶に残る。ある者はその走りに勇気をもらい、ある者は何があるか分からない未来を、信じて生きていこうと願うことが出来た。

――テレビでも中継されたその海の向こうの走りは、様々なウマ娘を焼き尽くして――。

――――美しい蝶の舞を見るように、魅了されて。




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