355: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/11/02(土) 03:37:18.22 ID:lcqyPAtO0
シルヴァーパピヨンと共に駆け抜けたトゥインクル・リリーズでの3年間――彼女は色々なものを背負い抱えてここまで来た。
期待も想いも、信頼も本音も。全部全部投げ出さずに抱えたパピヨンの軌跡に……色々な人が魅了されていった。勿論、自分もその一人だ。
『…………』
机の引き出しを開けてそれを取り出す、去年商店街の福引で見事引き当てた温泉旅行券。3年間見事に戦い抜いた彼女、その一区切りの今の時期ならば……これも使えるだろう。
『実は期限も結構ギリギリだしな』
そう言えばパピヨンはいったい誰と温泉旅行に行くんだろうか。確かあの日は……友達を誘っていくんだったか。それとも親と水入らずの休養を……うーん、あまり覚えていない。
しょうがない、とりあえずこの温泉旅行券だけパピヨンに渡してあとは彼女に任せるか。レースもしばらくは入れていないし、いつでも練習休みは取れるスケジュールだ。
パピヨンが休んでいる間、自分も色々と休憩でもしようか……もちろん仕事は沢山あるが、少し休むくらいの時間はあるだろう。
『そろそろ練習だし来ると思うんだが――』
パピヨン「お兄さんどうも〜、あーさむさむ……」
とか噂してたら早速パピヨンが入ってきた、もう自分の家みたいに遠慮なくソファに腰を掛けて当然のようにお菓子を食べ始めたその姿は、今では何も珍しくない。
『パピヨンパピヨン、ちょっと話があるんだがいいか?』
パピヨン「え〜?んもー、なになに?」
寒そうにしながらこっちに近づいてくるパピヨン。そして、自分はその温泉旅行券をパピヨンに見せて…………。
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