317: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/10/17(木) 02:19:48.35 ID:GphOy83Z0
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『――お疲れ様、パピヨン』
パピヨン「ん……ごめん、負けちゃった」
戻って来て早々、彼女の口から出たのは謝罪だった。
彼女らしくないとは思いつつ、それだけ彼女にとってこのレースが大きかったのか……それが伝わってくる。
『……とてもいいレースだった。確かに負けてしまったけれど……キミならこの負けを糧にできるだろう?このままライムに負けて終われるウマ娘じゃないのは、自分がよく知っている』
パピヨン「それはそうだけど!違うじゃん!ほら、ほらもっとアタシが喜ぶことして!」
滅茶苦茶怒られてしまった。
――パピヨンが喜ぶこと。尻尾の手入れを最初に思い浮かべたが――今のパピヨンと、自分ならきっと……。
『…………パピヨン』
そして自分は、最高の愛バに対して――大きく腕を広げて。
おいで。と、そう言ってあげる。
パピヨン「――――っ!!!」
『…………ぐえっ』
――突っ込んでくるパピヨンの力が強すぎて思わず声が漏れるが――倒れないよう堪えて、優しく抱きしめる。
――――悔しい悔しい悔しい!絶対次は勝つ!負けない負けない負けなーーーーい!!!
パピヨンの悔しい思いが響く。どんどん声が震えて、涙声になる……顔は見れないけど、頭をなでなでと撫でてあげる。
…………次は勝とう。キミと自分で、二人一緒ならどこへだって――手が届くはずだから。
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