314: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/10/17(木) 02:16:31.93 ID:GphOy83Z0
――砂を蹴り飛ばす。その体全部を使って、ただひたすらに全力に前を往く。
目の前には誰もいない、自分一人だけが独占しているこの景色が――どうしようもないくらいに、キラキラ輝いて……綺麗だった。
"最終コーナー!先頭は依然としてシルヴァーパピヨンが突き進む!3バ身ほど離れた位置に5番!そしてその後ろをステラライムが追う!そして2番、11番――!""
パピヨン「――――!」
は、はは、ははは――!と、笑いが止まらない。何か自分の中のネジがぶっ飛んでしまったんじゃないかとも思うが、きっとこれは正常だ。
――いや、正常なんかじゃない。こんな大舞台で笑いながら走るウマ娘なんて――きっとイカれている。
楽しくて楽しくてしょうがない。自由に走れるこのレースが、ライバルと競うこのレースが、色んな期待を背負って駆けるこのレースが――今のアタシには最高の時間だった。
――――ずっとずっと、この時間が続いてほしいとアタシは願う。
ライム「――――は、はははは!!!」
"さあ最終直線先頭はシルヴァーパピヨン!そしてその後ろからは――上がってきた上がってきたー!ステラライムが5番を交わし一気に先頭を狙いに行く!
"世界王者か!国内王者か!二人の王者の一騎打ち!シルヴァーパピヨン逃げる!ステラライム追走!残り――あと400m!"
――観客から、今日一番の歓声が沸き上がる――より一層、神経を集中させる。
394Res/279.79 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20