180: ◆b0/EDFEyC136[saga]
2024/09/20(金) 02:50:01.54 ID:cI5zJ7Tp0
『……なんだか併走トレーニングの依頼が沢山来るな』
シルヴァーパピヨンと併走をしたい、一緒に走らせてほしいというお願いが他のトレーナー陣、ウマ娘から殺到している。
理由は明白である。パピヨンの頭に戴冠されたドバイの冠。そんなウマ娘が誕生したとなれば、併走トレーニングで力を付けたい――まあ、その気持ちも理解できる。
『トレーナーの自分としては受けてもいいが、最優先はパピヨンの――あ、いた。おーいパピヨン!』
パピヨン「ひぅぁ!?」
そう考えていたところ、ちょうどいいタイミングでパピヨンが視界に映る。いつも通り声をかけてみると、パピヨンはビクっ!と大きく体を震わせて、変な声を出して、こちらを向いた。
……今絶対に見つかりたくない相手に見つかってしまった、そんな表情だった。
パピヨン「おっ……お、お兄さんじゃーん。ど、どしたの〜?あ、アタシいま忙しいんだけど〜……」
『いや、忙しいって……まあいいか。実はキミと併走したいっていうお願いが沢山来ていてな、もしパピヨンが大丈夫そうなら受けようと思うんだが――』
パピヨン「へ、へいそぉ?ふ、ふーん……ま、まあ、別にいいけど……」
……目が合わない。それになんだか顔が赤いし、声が震えている。
おかしい……夏合宿初日はこんな様子ではなかったはずだ。もしや……。
『悪いパピヨン、ちょっと額触るぞ』
パピヨン「ぴゃっ!?」
額に手のひらをくっつけて熱を測る。ひどい熱……とは言わないが、ちょっと熱いかもしれない。まさか熱中症……!?
『悪いパピヨン!すぐに日陰で休むぞ!』
パピヨン「ぁ、へっ?!ちょ、お、お兄さん急展開過ぎるって……!!ひあ!?」
パピヨンを持ち上げて急いで宿舎に戻る。担当ウマ娘の体調も管理出来ないなんて、トレーナーとして失格だ……!
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