632: ◆7Jaa0lEkAo[saga]
2024/05/06(月) 19:25:49.72 ID:nhBCogvho
俺は朝里の両親の部屋を掃除する
掃除機でゴミを吸収して、床部分やクローゼットやタンスや化粧台などは拭く。
基本に忠実に掃除をしていく
俺はその最中に写真を見つけた
生前の朝里の父親と朝里の母親と朝里が映った写真だ。
父親だけが満面の笑顔を浮かべ
朝里や母親は無理やりなようなほほえみを浮かべている
歪んでいたんだな、この家族は。
それにしても朝里ママは朝里に似ている
そして美人だ、こんな美人が屑な朝里の父親に刺されたのか
無念だっただろうにな。
「…朝里ちゃんの家族の写真?」
地味子が聞いて来る。
「あぁ、そうだ。」
「やっぱり、不幸な家族だったんだね。
見るだけで分かる」
「あぁ…」
「ボク達は、普通に過ごせる、普通に世話してもらえる。
それだけで家族に恵まれているのかもしれないね。」
「そうだね、夢ちゃん。」
家族に恵まれている?
俺はそんな恵まれている家族を、蓮から奪った
俺は、朝里の父親を責める資格があるのだろうか?
「蓮ちゃん、どうかしたの?」
「なんでもない…」
考えたって仕方ないか、元に戻る方法も分からない訳だしな。
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