5:名無しNIPPER[sage saga]
2024/04/15(月) 21:18:16.76 ID:HdnryJIo0
「すいません、俺の行きつけの居酒屋なんかに連れて来ちゃって・・・」
結局こうなってしまった。
俺のような人間が、女性を食事に誘うことなど、土台無理な話だったのだ。
だが彼女は、
「いえいえ、菜々は、こういう所大好きですよ!店員さーん、枝豆と焼き鳥とウーロン茶くださーい!!」
ああ、彼女の優しさが身に沁みる・・・。
「あれ?お酒は呑まれないんですか?」
「はいっ!アイドルにとって、喉は命です。お酒で傷つけたりしたら、大変ですからね〜。って菜々はまだ17歳だから、そもそもお酒は呑めないんです〜!」
「あははははは!」
それからは、二人で色んな話をした。
昔体験した面白いこと。今の仕事や生活のこと。将来、やってみたいこと。
どれもこれも、ただの一ファンだったら、聞き得なかったことばかりだ。
「菜々さんなら、絶対大人気アイドルになれますよ!」
「ありがとうございます!菜々、頑張っちゃいまーす!!キャハッ☆」
この夜から、ファンとアイドルとは少し違う、俺と菜々さんの不思議な関係が始まったのだった。
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