異説 ひのきの棒と50G
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48: ◆CItYBDS.l2[saga]
2024/04/16(火) 21:06:14.49 ID:neaYQz3o0

 声は出さずとも、僕の決意は必ず父上にも伝わったはずだ。
 父上の瞳が、少し揺らぎ、滲み、そして光を失った。 

 僕は、魔物の気配が消えるのを待ってからベットの下から這い出した。
 家を出ると、村のあちらこちらから火の手があがり、人々の悲鳴が響き渡っている。
 そして僕は、未だ目を覚まさぬ妹を抱え村を背に走り出した。

 僕は、愚かで臆病な男であった。



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