異説 ひのきの棒と50G
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44: ◆CItYBDS.l2[saga]
2024/04/16(火) 21:04:04.15 ID:neaYQz3o0

 ふと、肩に何かが当たっていることに気付き、僕は薄暗がりに目を凝らす。
 それは、僕らの質素な暮らしには不相応に立派な剣だった。
 鞘には銀であしらった鷲が、鍔にはアザミの紋章が刻まれている。  
  
「父上は、王都を守る騎士様だったのよ」

 母の言葉が、蘇る。

 僕はようやく、それが真実であると吞み込むことができた。
 そうでなければ、たかが農民が、あのように恐ろしい悪魔に立ち向かえるはずがない。



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