【安価コンマ】オリウマ娘と共に
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904: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/07/17(水) 22:38:18.88 ID:YllvdY2c0
『……』

――パピヨンと会話をしていると、ふと思うことがある。自分は心の底からパピヨンを最初の担当ウマ娘にしてよかったと思っている、しかし――そのせいでパピヨンの本来の力を引き出せていないのではないかと。

例えば、ステラライムのトレーナー。グリーンシルフィー、ブラックマンティスのトレーナー。自分の身近にはトレーナー経験が豊富なベテラントレーナーが沢山いる。

――自分がトレーナーじゃなければ全日本ジュニア優駿で一着に輝けていたかもしれない、ユニコーンステークスでの惨敗もなかったかもしれない。もっともっと効率的なトレーニングで、パピヨンを育てることが出来たかもしれない。

『……』

自分がパピヨンを最強にして見せる。これは嘘偽りのない本心だ。でも、パピヨンの事を思えば――夢を願うのなら。パピヨンのことを第一に考えるのなら。自分は――――他の人に、その役目を。

『…………あ、そうだアイスもあるな』

そんな事を考えながら、冷凍庫にアイスが残っているのを思い出し漁る。パピヨンは結構見た目でアイスやお菓子を選びがちだが、実は結構シンプルな味の方が好みだ。

チョコ系か、バニラ系か――まあ、ここはどっちも持って行って選んでもらおうか。それにパピヨンの事だ、自分が食べた方も食べてみたいというかもしれないしな。

『……よし』

――――パピヨンは、後悔していないだろうか。自分というトレーナーに絡まれて、担当トレーナーにしてしまった事を。

もしかしたら、心の奥、そんな思いを隠して……付き合っているのかも、なんて。こんな寝る前に考えてしまうようなことを、今考えてしまうなんて。早くアイスを持っていこう。



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