888: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/07/15(月) 21:23:57.93 ID:EmETXnrh0
パピヨン「けど――アタシとしては、一発かまさなきゃいけない相手ももちろんいるんだよね」
仮に世界を獲ったとしよう、しかし。その世界ではまだ勝てていない相手がいる。
勿論それは、ステラライムである。
『ステラライムが次に出走するであろうレースはG1フェブラリーステークス。東京レース場で行われる1600mのマイル戦だ』
――東京、左回り、1600m。この条件は、ステラライムに大敗したあのユニコーンステークスと同条件だった。
シルヴァーパピヨンの眉間に皴が寄る。
『もしフェブラリーステークスに出るのであれば、前哨戦としてG3根岸ステークスに出走するという手もある。が――その場合出走間隔がな』
出るレースによってはドバイでのレースは諦めて、他のレースに向けるという手もある。ライバルとの約束は一年後――それまでに、一度でも海外に羽ばたくことが出来れば。
パピヨン「ま、どんな結果になろうとお兄さんがアタシのために頑張ってくれるんでしょ?トレーニングか、スケジュール調整と」
『ああ、当たり前だ』
――どうなったとしても、パピヨンが走れるように調整をする。我が儘を聞いてあげることがトレーナーの仕事であると【貴方】は考える。
海の向こうへ挑戦状を叩きつけるか、最強のライバルと決着を付けるか、レースを経て経験を積むか。
さあ、次走は――。
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