854: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/07/11(木) 23:15:33.43 ID:sn/Ab0NW0
翌日。
『…………』
――"チャンピオンズカップレコードウマ娘誕生!そのウマ娘の名はステラライム!"なんてタイトルで色んな雑誌や新聞でそのレースの事は特集されていた。
思えば全日本ジュニア優駿の時も彼女はこんな風に特集されていたな……流石G1二勝のウマ娘。
こちらは……特集組まれないなぁ。デビューしたばかりの頃に来たあの記者は今どこで何をしているのだろうか。
雑誌のページをめくる。現役ダート最強のウマ娘!……成程目を引くワードだ。最強なんて言葉を使われたら――どうにも意識せざるを得ない。
パピヨン「……みんなライムが最強だって?ぷぷぷ、まあ――分からなくもないけど」
ソファの隣でスマホを弄っていたパピヨンが、自分が見ていた雑誌を横から見てそう言う。あのレースを見た瞬間、自分もパピヨンも分からされたのだ、ステラライムが最強だという事実を。
――それくらい圧倒的だった。それくらいに、煌めいていた。
パピヨン「けど、それは――今だけの話でしょ?」
『ああ、今だけの話だ』
ステラライムは最強だ、そうこの瞬間だけは。
――最終的に最強のダートウマ娘になるのはシルヴァーパピヨンであると、このトレーナー室にいる一人のトレーナーと一人のウマ娘はそう確信していた。
パピヨン「――それじゃ、そろそろトレーニングに行こ?アタシ、今はやる気十分だから」
『ああ、勿論だ。キミがやる気なら――そのやる気に応えてあげるのがトレーナーの役割だからな』
――そしてキミを最強にするのが、自分の使命だ。
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