552: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/05/26(日) 00:44:34.65 ID:XGMLnMWp0
パピヨンが飛び出して行ってから数分後、彼女は小走りに何かを抱えながらこちらに向かって来た。
パピヨン「ねえお兄さーん?ちょっとお願いあるんだけど」
「……キミ、学校指定の水着はどうしたんだい」
パピヨン「今日は休憩って言うからこっちにしちゃった。あれ、もしかしてダメだった?」
「全く……練習の時は着替えるんだぞ」
あの日トレーナー室でお披露目してくれたワンピースの水着。青い空の下、海で見るその姿はとても眩しくて、なんだか一段と似合っているように見えた。
「それで?お願いって」
パピヨン「実はサンオイル塗るの忘れちゃって〜、だからお兄さんに背中塗って欲しいんだ〜」
「…………は?」
思わずそんな声が出てしまった、いや。なんでそんな……。
「別に自分じゃなくても良いだろう、ライムとかシルフィーとか知り合いのウマ娘に……」
パピヨン「え〜?でもライムもシルフィーもまだ荷物の準備とかしてるっぽいし、早く塗らないとアタシの肌に染みとかできちゃうよ〜」
ねえねえお兄さん塗ってよ〜。と、上目遣いでお願いをしてくるパピヨン。普段我が儘を言う時の声、こうなったらこの担当ウマ娘は引き下がらない。
「…………はぁ。分かったよ、けどあんまり文句言わないでくれよ」
パピヨン「っ!やったぁ!お兄さんやっさし〜!」
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