516: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/05/08(水) 00:51:24.07 ID:eX2MnGk70
ライトレ「――少しペースが落ちているぞ!最後の一週も全力で!」
ライム「はい!トレーナーさん……っ!やぁあああああああ!!!」
――ダッ。と、ライムが駆けると同時に、風を割く音が聞こえてくる。
ダートの土が舞い上がり、まるでダートを往く流星のようで……。
パピヨン「……ちょっとお兄さん、お兄さん。何ボーっと見てるの」
『え、あ、ああ。悪い……』
パピヨン「今日はライムの練習を全部糧にするつもりで行くよ!お兄さんも一応トレーナー何だから、少しは頑張ってよ!」
酷い言われようだなと思う。まあしかし、折角担当ウマ娘がやる気を出しているのだから、それに全力で乗っかるのもトレーナーの役目だ。
――という訳で、自分たちは今ステラライムの練習を物陰からこっそりと伺っている。わざわざ黒いサングラスを二つ自費で購入し、あんパンと牛乳も……いやこれ刑事の尾行か?
パピヨン「もぐもぐごくごく……にしてもライム、相変わらずはっやいなぁ……前走った時よりも断然早くなってる気がするし」
――ステラライムのトレーニングを見始めて思った印象として、とても基本に忠実である。ということだ。
ライムのトレーナーさんは結構熱い人だが、トレーニングはとても論理的だ。無茶は絶対にさせず、しっかりと基本を押さえる。走りの土台をしっかりと築いている。
だからこ――単純に強い。王道のようなレース展開も。最後に抜け出す走力も、走り切るスタミナも全てを兼ね備えているからこそできる。つまり、基本が出来ているんだ。
ライム「っぁあああああああああああああ!!!」
ライトレ「……よし、いいぞライム。いったん休憩にしよう、しっかりと水分補給をしておいてくれよ」
ライム「はぁ、はぁ……!はい、分かりましたぁ……!」
パピヨン「うわ、すっごい担当とトレーナーっぽい。お兄さん、見習えば?」
『……いや、まて。それだけは君に言われたくないぞ』
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