448: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/04/29(月) 03:34:55.99 ID:6qNrfZSx0
ユニコーンステークス。G1ジャパンダートダービーの前哨戦の位置づけとなるレースであり、同世代の有力なダートウマ娘が出走するレース。
『……と、いう訳で。キミのリベンジ相手であるステラライム以外にも沢山の強敵が集まることになる。今から同じレース相手の走りを見て貰うが――』
パピヨン「それ、意味ある?結局のところ、アタシが常に前を走って勝ち!これだけじゃない?」
――と、ソファにもたれ掛かりながらぶーぶー文句を言う、【貴方】の担当ウマ娘。
まあ、言いたいことは理解できる。常に全力で走り、それで勝てるのなら他のウマ娘の走りや作戦なんて考える必要がない。
『けど、それでキミは前負けただろう?』
パピヨン「むっ」
あのG1の舞台で、キミは最後ステラライムに差されて負けた。負けて、キミは悔しいと言って、次は負けないと心に決めた。
『軽く頭に入れておくだけでもいいよ。このウマ娘はこのタイミングでそろそろ仕掛けてきそうだ、とか。そういうのを覚えておくだけでも、キミは十分走れるだろう?』
――パピヨンは基本、序盤の段階からトップスピードを維持してスタミナが切れてもなお粘り続ける。そんな逃げの走りをするウマ娘だ。
途中で息を入れたりはあまりしない――だからこそ、そろそろ相手が来そうな時に、根性を入れる必要がある。
パピヨン「……ま、アタシそこそこ出来るし?ちょっと見てすぐ覚えて、早くトレーニングに行っちゃうもんね」
『その意気だパピヨン!それじゃあ、まずはこの――』
競争相手一人一人の走りと説明をし、一緒にレースの解説も入れながら。事前の情報共有を終えておく。【貴方】の話を聞くパピヨンの姿勢は、存外真面目だった。
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