18: ◆OX0aJKbZO.0H[saga]
2024/03/03(日) 22:19:36.82 ID:HG7FmYhv0
「……っ」
レースが終わる。見事1着でゴールしたウマ娘の元に、何人かのトレーナーが集まっている。確かに、見事の差し足であった。
……しかし、【貴方】の目線は別のウマ娘の方を向いていた。ゲートが開いた瞬間、我先にと先頭に躍り出た銀髪のウマ娘。
最初こそ好スタートだったものの、ずるずると落ちていき、他のウマ娘に抜かされて行きそのまま6着。その逃げウマの彼女は、ゆっくりと人混みから逃げるようにコースを離れて行ってしまった。
「もしかしてあのウマ娘のことが気になるんですか?」
声を掛けられる。とても丁寧な物腰の先輩トレーナーだった。彼は少し困ったような顔をしながら【貴方】に言う。
「あの子は……なんて言うんですかね。少し性格に難ありと言いますか」
……性格に難あり?
【貴方】はその先輩トレーナーに礼を言って。コースを離れ、彼女を追った。
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