83:名無しNIPPER[saga]
2024/03/03(日) 15:48:31.27 ID:9N8M+lxlO
「へ?使い切ったんですか?」
使い切った。一コル残らず使い切った。報奨金はすっからかんである。
「頭おかしいんですの?」
何やら誤解されている気がしたので、ステラは弁解することにした。
ステラが貰った報奨金だが、彼自身は一コルも手を付けていない。
なら何に使ったんじゃオラという話だが、使い道自体はいくらでもあった。龍帝によって壊滅した都市の復興資金である。
龍帝マグニスタニアは、滅龍の剣聖ステラ・ロードレアによって討伐された。ならば、龍帝がやらかしたことのツケを払うのは、龍帝を弑したステラがやるべきだ。少なくともステラはそうするべきだと考えていた。
龍帝が齎した目が眩むほどの損害。それを無視して遊び呆けるほどステラは図太くはなかった。ただそれだけの話だ。
自身も龍帝の被害者だという事実が大いに関係しているが、それは言わなくていいだろう。お涙頂戴するために言っているわけではないのだから。同情など要らぬ。
「…頭おかしいんですの???」
弁解を聞いた上で彼女にこう言われるのは予想していた。頭がおかしいと言われても仕方のないことだ。
ステラが言っていることは大量殺人犯を自分が殺してしまったからといって、被害者家族に代わりに贖罪しているのと同義だ。頭おかしい以外の感想は出てこないだろう。
まあ、聡いが故に本質を理解し率直な感想を言ったサンドラはともかくとして、頻りに頷いているネージュのご飯は抜きにしよう。そうしよう。強く決意したステラだった。
なお、気を遣っているのかモニカは優しい人なんですね、とお世辞を言っていた。余計なお世話である。
119Res/103.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20