アイマス×俺ガイルSS プロデューサー八幡とアイドル達の日常
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◆YYjyt422CY
[saga]
2024/01/15(月) 22:06:37.73 ID:6lExflOe0
「星井」
「何?」
「遊ぶのはさすがに無理だが、仕事しながらでよければちょっとだけ話すか」
「うん!」
美希はパーっと一瞬で満面の笑みを浮かべて大きく頷いた。
「ハニーの好きな人は?」
「小町」
「お米?美希もおにぎり大好きなの!」
「いや、自分で人って言っただろ。米じゃなくて人、妹の名前だ」
「ハニーは妹が好きなの?」
「ああ。愛してると言っても過言じゃない」
「そっか!じゃあ、ハニーは美希のことも好きなの!」
「は?え?なんでそうなるの?」
「ミキも妹なの!」
「いや、そうかもしれんが俺が言ってるのは……」
八幡はチラッと美希の方を見た。
八幡の死んだ魚のような目に映ったのは何やらとても喜んでいる様子の自分の担当の姿。
(まあ、否定してやる気を削ぐのもあれだしなぁ。はぁ)
八幡は心の中で大きくため息をつく。
比企谷八幡はすでに大人になっている。高校生の時の彼とは違うのだ。
高校生の時では言えなかったようなことも少しは言えるように成長したのだ。
「まあ、あれだ。好きか嫌いかで言えばどちらかと言えば好きな方ではあるがな」
『好きか嫌いか』の2択に絞るという保険を掛けたうえで『どちらかと言えば』とさらに保険をさらに重ね掛ける。成長した比企谷八幡にとってこれが精いっぱいである。
「ハニー!」
そんな八幡のことは重々理解している美希。美希の意外と優秀な脳内コンピューターはそれが八幡のデレであると見破っている。その嬉しさのあまり、美希は八幡の左腕に抱き着いた。すると、当然中学生離れしている彼女の胸が腕に当たってくる。
「おい、仕事できないだろ。離れろ」
「や。いつもは『仕事とかしたくねえ』とか言ってるくせに!」
「ねえ、それ誰の真似?俺?似てないんだけど」
「そんなことはいいの!美希は嬉しいから抱き着くの!」
「俺がよくないんだよなぁ。ねえ、ちょっとほんとに離してくれない?」
「や!」
八幡は今度は実際に大きくため息をついた。
腕に当たるあたる感触も腕に当てている感触も互いに感じている。
(美希のどきどき、ハニーに聞こえてるかな)
中学生の小悪魔は少し赤く染まった頬を抱きしめた腕にこすりつける。
八幡は左腕に確かなぬくもりを感じながら、右手でキーボードをカタカタと叩き始めるのだった。
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