デジタルモンスター研究報告会 season2 エピローグ
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◆VLsOpQtFCs
[saga]
2024/02/24(土) 15:38:01.53 ID:HMJiXyN30
「それじゃあ…蛮族たちは…自分から農園を襲ったつもりじゃなくって…。『農園に攻撃されてるから、防衛のために戦ってるんだ』と勘違いしてるっていうのか…?リーダー…」
「そうなるな」
「…もしかしてよ、蛮族デジモン達って…そんなに悪い奴らじゃないんじゃねえか…?あいつ等はあいつ等なりに…仲間を護るために、命を懸けて、戦ってたってことじゃ…!」
「…そういうことだ、カリアゲ」
「な、なあ、どうにかして… シューティングスターモンを撃ち込む前に、あいつらを説得できねえかなリーダー…?あいつら日本語通じるんだろ?伝えるんだ、AAAに騙されてるって!」
「どうやってだ?奴らは我々が何を言おうと悪魔の誑言と決めつけるだろう。それに信徒の社会ではAAAの言いなりになることが地位を保証する。AAAの言葉を疑う者などいない」
「そんな…!」
「言葉が通じずとも意思疎通ができる相手もいる。ベーダモンのように。だが言葉が通じても意思疎通できない相手もいる。信徒達がそうだ」
「…助けられねえってことかよ…!」
その時、パルタス氏から通信が入った。
『こちらパルタス。シューティングスターモンのチャージは完了した。合図があればいつでも撃てるぞ!』
「パルタス!聞いてくれ!予想外のことが起こったんだ!」
『な、なんだ!?そちらのデジモンに被害が出たか、あるいは蛮族共が散らばって逃げたのか!?』
「違う、そうじゃない…蛮族デジモン達は、騙されていたんだ!AAAに!」
『…?今更どうした』
「奴らが騙されていたとしてもだ、好き好んで農園を略奪したり、悪事をしてるんなら…滅ぼされても仕方ねえって思ってた。だけど違うんだ!農園を攻撃してたのも、俺たちを攻撃してきたのも!その動機は自己防衛のためだったんだ!自分たちが被害者側だと、AAAに嘘を吹き込まれていた!あいつらそんなに悪い奴らじゃないんだよ!」
『…はぁ。それで?』
「それでって…!だから!どうにか話し合いを…!」
『それでというのは。予想外のこととはなんだ?』
「え、だから…。俺たちが蛮族なんて呼んでいた類人猿デジモン達が、実はそんなに悪行三昧の悪い奴らじゃなかったってことで…」
『…?事前に予想していた通りではないか』
「…え?」
『典型的な宗教テロ組織の思想だな。まあそんなものだろう。シューティングスターモンを撃ち込む作戦の障害になる情報はまだ何もないが…』
「…何言ってんだ?あんた」
『貴様こそ何を言っている、カリアゲ。無駄話をしている余裕はないと思うが?』
「パルタス…てめぇ…!蛮族デジモン達が、こういう考えだと分かってたのか…?分かったうえで、シューティングスターモンを撃ち込むって提案してきたのか!!」
『何を今更。蛮族デジモン達は、戦いの最中に自分たちを信徒と、AAAを天使と呼んでいた。この手の支配をされていることは、それだけで容易に読み取れることだろう?それが分かったうえで貴様たちも私の提案を呑んだんじゃないのか?』
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