小牧嬉歌「間違ってたらアレなんだけど……何回目、なの?」
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◆ty.IaxZULXr/
[saga]
2023/12/05(火) 20:02:21.70 ID:loDylRht0
14 #6
手鞠沢高校 屋上
ウタ「あああああ!はぁ、はぁ……」
夕方の学校の屋上。午後の授業をまるまるサボった時に戻った。
ウタ「はぁ、ふぅ……」
まだ心臓が悪い鼓動をしている。
登校日前日の夜から、自然と巻き戻った時間のどこかに飛ぶのがほとんどだけど。
思い出す。
最初に気付いた時は、嫌な気持ちで記憶が閉じていったこと。
私が嫌な気持ちになると、巻き戻る……違う。
たぶん、そんな主人公じゃないから。
あきらめて繰り返した記憶を持つ自分を閉じてモブになる、そんな気がする。
ウタ「あ……」
クマ「だから……もう大丈夫だってば」
クマちゃんの声がする。
アカペラ部に入部しなかったクマちゃんは、どうやって夏休みを過ごしてたのかな。
それは寂しい……ううん、私が寂しい。
声の方に近づけば、どうなるか覚えてる。
でも、行かないわけにはいかない。
クマ「こんな声誰にも聞かせられるわけないでしょ!」
ウタ「うう……」
クマ「!?」
この言葉は、絶対にこのタイミングじゃない。
でも、抑えられない。
ウタ「私はクマちゃんと一緒にアカペラがやりたい!」
クマ「え……?」
仲良くもないクラスメイトが突然あだ名で呼んで変なことを大声で叫ぶ。
まぎれもない変人だ。
ウタ「私は、私は、クマちゃんにクマちゃんの声を好きになって、ほしい……」
涙がでてきて、声もかすれた。
クマ「……」
ウタ「ううう、うぁぁぁん!」
人前で、前触れもなく号泣する情緒不安定のやばいやつ。
あっけにとられていたクマちゃんが心配そうな目に変わったのがわかった。
こんなやばいやつから逃げることもなく、クマちゃんは屋上で私が落ち着くのを待ってくれた。
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