366: ◆15vHdNAAAEr/[sage saga]
2023/12/17(日) 01:36:47.48 ID:3a/Q+oRzo
サクラ「ふぅっ……ふぅっ……!」
シャドウ「でもパパにとってはママにも価値なんてなかった」
桜野(パパがママを強く突き飛ばした。壁にぶつかって大きい音がした。糸が切れたみたいにママが倒れて、そのまま動かなくなった)
シャドウ「それからパパがあなたのところまでゆっくり歩いてきた」テクテク
サクラ「!」ビクッ
桜野(パパが近づいてくるのが恐ろしかったのは初めてだった)
シャドウ「目の前でしゃがんで頭を撫でてくれたよね」ポンッ
サクラ「やっ……!」カタカタ
桜野(その手から温もりを感じなかったのは初めてだった)
シャドウ「それで、状況がさっぱり理解できなかったあなたに、丁寧に説明してくれたよね」
桜野(パパはママのこと、好きじゃなかったんだって。ママが一方的にパパのことが好きで、パパはそれをずっと鬱陶しいって思ってたんだって)
桜野(突き放そうとするとヒステリックを起こして暴れるから、面倒くさいけど仕方なくかまってたんだって)
桜野(それなのに、ママは嘘をついて子供を……わたしを産んだんだって)
桜野(パパ、すごく嫌だったんだって。わたしのこと、嫌いだったんだって。ずっとずっと嫌いで嫌いで嫌いで、大っ嫌いだったんだって)
サクラ「……っ」ガタガタ
シャドウ「それにパパ、こうも言ってたよね……本物の家族がいるって。あなたやママとは違うって。ちゃんと結婚して、ちゃんと家族なんだって」
シャドウ「それに娘もいるんだって。あなたとは違う、本当に愛する、本物の娘なんだって」
シャドウ「だからパパ、最後に笑顔でこう言った……」
桜野(何度も見たことあるはずなのに、見たことない笑顔で言った)
シャドウ「お前はね……」ニコッ
サクラ「……っっっ!」
パパ『いらない子なんだよ』
桜野(その日、わたしはパパに捨てられた)
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