クラスの変わり者が揉め事を起こして始まる一次創作
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75:名無しNIPPER[saga]
2023/11/18(土) 00:01:41.13 ID:9ug+XFUyO
「坊ちゃま! 速く走ると転びますよ!」
「ふふふ! 僕を捕まえてみろ、ヤマ!」

あれから暫くの時が過ぎた。あたしは卒業後、有栖川家に就職して、今は坊ちゃまのお世話係だ。両親である奥様とその他1名は、カヤ先輩を連れて、お仕事に出掛けている。

「おー! 大きくなったね!」
「こんにちは!」
「はい、こんにちは」

あんよもお上手となって走り回る坊ちゃまは来客の佐竹にご挨拶している。外見的特徴は全て有栖川から受け継いでるが、この礼儀正しさだけは、その他1名から受け継いでいた。

「うわーほんとに有栖川さんそっくりだね」
「だろ? あたしはもう可愛くてたまらない」
「山田は今でも有栖川さん大好きだもんね」
「う、うっせ! 佐竹のバーカバーカ!」
「あーそんな言葉遣いしちゃいけないんだ」
「いけないんだー」
「むぅ……申し訳ございません、坊ちゃま」

坊ちゃまに咎められて謝ると佐竹は微笑み。

「変われて良かったね、山田」
「……ありがとな、佐竹」
「ちょっとやめてよ。感謝なんて」
「あんたは別に感謝を望んでないだろうけど、今のあたしがいるのはあんたのおかげ」
「今の私がいるのも山田のおかげだよ」

そうだろうか。それならあたしは嬉しいな。


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