クラスの変わり者が揉め事を起こして始まる一次創作
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32:名無しNIPPER[saga]
2023/11/12(日) 02:43:47.99 ID:cnVE/bAzO
「そもそもあんなデカ女よりもあたしのほうがかわいい。メスガキだろうと勝ちは勝ち」
「はいはい良かったね。かわいいかわいい」
「てか佐竹。あんたはとしてはどうなん?」
「んー? なにが? なーんのことかなー?」
「"学校いちの美少女"のあんたとしてはさ」
あたしの幼馴染はかわいい。学校いちの美少女と言われている。そんな連中は大抵腹黒さに気づいていないだけだがルックスはいい。
「私は会社的にも有栖川家とは敵対したくないし、なにより他に明確な敵がいるからね」
親は国内有数の大企業の経営者。恵まれたルックス。有栖川を上回る、学年主席の成績。
絶対読めないキラキラネームの幼馴染は腹黒さを隠しもせずに、敵に向かって毒を吐く。
「私は、私よりかわいい田中なんて大嫌い」
「あー……やっぱり、それが本音なんだ……」
夢のあるキラキラネームが台無しなので本性を知ってからは下の名前で呼べなくなった。
あたしとつるんでいるのは家が近いからだけではなく、熱狂的な"歌い手好き"だからだ。そうした特殊な技能を佐竹は尊び好んでいる。
あたしの幼馴染は変わっている。あたしと同じくらい性格的に終わっている。てかここは幼馴染のあたしを傷つけた田中を許さないという"嘘"を貫いて欲しかった。だけどまあ。
「……それでこそ佐竹か」
「安心して。"ついで"に仇を討ってあげる」
何をするつもりなのやら。期待しておこう。
【結局、あたしも下の名前を呼べない】
FIN
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