クラスの変わり者が揉め事を起こして始まる一次創作
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29:名無しNIPPER[sage saga]
2023/11/12(日) 02:30:31.97 ID:cnVE/bAzO
「どう? 美味しい? 有栖川さん」
「うん……美味しい。ありがとう、佐竹」

結論から言って、パフェは変わらず美味かった。これはきっとこの店のパフェの美味さが上限突破してるからに違いない。ていうか。

「有栖川近い。さっきから肘が当たってる」
「あ……ごめん」

テーブルを挟んで対面のソファなのに、何故か佐竹が座ってる向こう側でなくこっちに座り、しかもやたら近い。嫌がらせだろうか。

「向こう行ってよ」
「いや、佐竹はなんか……いまいち」
「がんっ」

ショックを受ける佐竹。いい気味だと思う。

「山田はこう……頼りになるというか」
「頼りにすんな」

と言いつつも満更でもない自分に嫌気が差した。なんなんだこのふわっとした気持ちは。
佐竹への優越感かそれとも田中に対する劣等感が解消されたのか。ろくなもんじゃない。

「まあ、たしかに意思が強くて頑固だけど、山田なんて私がいなきゃとっくに退学だよ」
「佐竹、そういうところだ。お前のそういう腹黒さが、全てを台無しにしてるんだ」
「うるさい山田。私は田中よりはマシだし」
「まあ、たしかにあいつよりはマシか……」

そうやってより酷い例をあげて自分を棚に上げているのも佐竹の腹黒さを証明しているわけだけど、そこで何故か有栖川が挙手して。

「どうしたの、有栖川さん。お手洗い?」
「いや、あたしも今日、結構性格悪くて」

有栖川はずるい。こうやって認めんのかよ。


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