日向「安価とコンマで依頼を解決する」セレス「その5ですわ」
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569: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2023/11/11(土) 00:05:47.28 ID:xcBpveh70

スッ──と。ブチ切れた俺が今すぐにでも抜刀して斬りかかろうとして時にようやく気がついた。


尾美田「────」

あの尾美田が、音も、気配も、その存在感さえ。何もかもを消し去って、ゴブリンシャーマン達の後ろに立っている。そして、次の瞬間──



スパッ、スパッ、スパンッ──!!



本当に音も無く、ゴブリンシャーマン三匹の首が地に堕ちた。ゴトゴトゴトン! という首が落ちる音だけが調教部屋にこだまする。


対魔忍暁「あ……あ……?」

対魔忍尾美田「ごめん……。本当にごめんっす、暁ちゃん……! 武威器が、武威器のせいで……こんな目に……!!」

ポロポロと涙をこぼしながら、尾美田は暁を優しく抱きしめる。

……誰も、何も言えなかった。こんな事を命じた魔王軍の幹部とやらは必ず倒す──そういう共通した決意が、そこにはあった。



???『あらあら、そんな所まで進入していたんですね。勇者様御一行方』

何者かの声が、調教部屋に響く。……ちょ、ちょっと待ってくれよ……。これは、この声は……!!


???『そんな堕ちたお人形にいつまでも構ってないで、是非私と遊んで下さいな。……隣の部屋で待ってますわ』

勇者日向「…………尾美田、お前は……」

対魔忍尾美田「……大丈夫っす。武威器も行くっすよ……あの女の首、必ずこの刀で断ち切ってやるっす……!!」

武闘家茶柱「……無理かもしれませんが、怒りを抑えて。激しい激情は時に刃を鈍らせ、周りを見えなくさせるときがあります。……大丈夫、きっと勝てますから」

魔法使い入間「……せめてコイツを受け取っきな『セイント・ヒール』……別に同情とかじゃねぇぞ。そいつがそんな目に合ったのは、半分以上こいつとそいつの油断と慢心の所為だ。……ただ、面倒臭ぇ事に『勇者様御一行』っつーのはこういう事を見過ごさないって集団らしいからな」

陰陽師葉隠「……んじゃ、行くべ。吸血鬼退治の時間だべ」



〜〜〜迷いの森・魔王軍幹部の洋館〜〜〜



???「ようこそいらっしゃいました。心から歓迎いたしますわ、勇者様。そしてそのお仲間様達も」

……ああ、クッソ嘘だろう? いくらRPGったって、幾らゲームの世界だからって、やって良い事と悪い事ってもんがあるんじゃないのかよ真宮寺……!!



勇者日向「……セレス……」

タエコティア「私の名前は『タエコティア・ヴァイオレット』……恐れ多くも魔王軍の幹部が一人をやらせて頂いている、か弱いか弱い少女です」




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