日向「安価とコンマで依頼を解決する」ソニア「その3です!!」
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395: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2023/10/12(木) 20:40:33.18 ID:cmg6+ATj0


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小泉「服選びも確かに大切だけど、女の子っていうのは基本キッチリしてる男子を「清潔感がある」って好印象づける物よ。ただ、だからっていっちょ前にスーツなんかは着てかない方が良いわね。アンタは、っていうか私達はまだ学生なんだし……。そもそもデートにスーツって大人の、それも夜間のデート位しか着ていくタイミングなんて無いだろうし」

日向「要は「どういう服を着ていくか」よりも「身だしなみをキッチリ整えろ」って事か」

小泉「有り体に言えばそんな感じかしら。……私から見て、の話しだけど学生の間はどうしても金欠な子が多いんだし、そっちに気を使った方が良いと思うわね」

やはりというか何というか、小泉はシッカリと「女の子の目線」でアドバイスをしてくれていた。几帳面で真面目で面倒見が良い──小泉真昼という少女の根幹は、きっと何も変わっていない。変わっていないのだ、何も。


〜〜〜〜


小泉「プレゼントの話しだけど、これは安物は当然としてあまり高級感がある物でもダメよ? 服の時も言ったけど、私達はまだ学生なんだから。それ相応の物を、デートの最後にプレゼントするのが良いわね」

日向「具体的には?」

小泉「予算は大凡5000円以下。レディース用のポーチ、コスメグッズや花。それと、リラックスグッズや安眠グッズは安価で買える物も多いって聞くわ。でも結局「人を選ぶ」ものだから、その娘の好みに合うような、喜んで貰えるような物をシッカリと自分で選ぶこと! この辺りは私じゃ付き合えないから、アンタがシッカリ選ぶのよ!!」

日向「お、おう。分かったよ」

大まじめに俺のデート(偽)プロデュースしてくれる小泉に、俺は「どういうタイミング」で話を切り出そうか迷っていた。参ったな……俺達にある共通の話題なんて──。


日向「……あ」

小泉「? どうしたの?」

日向「いやその……。ちょっと小腹が空いたなと思ってさ。付きあってくれたお礼に奢るから、何か食べにでもいかないか?」

小泉は「別に良いけど……。良いの?」と遠慮がちに聞いてくる。「良いんだよ」と俺は半ば強引に押し切ると、小泉を連れて「ある場所」を目指した。


〜〜〜〜


小泉「……」

日向「……懐かしいよな。あの時もこうやって、四人で花村が奢ってくれたゼリーを食ったっけ」

小泉「……ええ、そうね」

俺達二人はあの時と同じ場所で、洒落た出店で買ったカクテル風ゼリーを食べていた。……あの時の事は、今でも鮮明に思い出せる。俺の受けた初めての依頼。俺がやらかした数々の失敗。……そして、霧切から告げられた衝撃の事実。……『他人の事情に首を突っ込む』というのはこういう事なのだと、あの時、俺は思い知らされたのだ。


小泉「……そう言えば、アンタあの時千秋ちゃんとデートしてたわよね? その後は上手く行ったの?」

日向「いやだからあれはデートって訳じゃ(いや本当にデートじゃ無かったし)……。ま、まぁ上手くは行ったと自分では思うよ」

小泉は「……そう、良かったわね」とだけ告げると、再びカクテルゼリーを食べ始める。……気まずい雰囲気が、自然と俺達の間を支配していた。……恐らくだが、小泉もこの時点で──


日向「そ、そう言えば俺も、左右田に西園寺が告白したって事は西園寺本人から聞いたけど、あの時お前らと別れたあとそっちが具体的に何をしてたかは知らないんだよな。この際だから教えてくれないか?」

小泉「…………」

小泉は暫くの間大分迷った様な表情をしていたが、最終的には詳細を話してくれた。




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