【シャニマス×ダンガンロンパ】シャイニーダンガンロンパv3 空を知らぬヒナたちよ【安価進行】Part.2
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◆vqFdMa6h2.
[saga]
2023/10/08(日) 22:16:30.74 ID:BjraRlBs0
円香ちゃんの横を通り抜けて、部屋の奥へ。
パソコンの合間に挟むようにして屍者の書は隠していた。
隠し場所は生徒会のみんなにも明かしていない。
生徒会のみんなが私に使って欲しいと託してくれたのだから、ちゃんとやり切って期待に応えなくちゃいけないから、絶対に無くさない場所に隠していた。
……そのはずなのに。
霧子「えっ……」
その場所にあるはずの屍者の書は、忽然と姿を消していた。
思わず勢いよく振り返って、円香ちゃんの方をみる。
彼女はずっとこの部屋に閉じ込められていたから、もしもこの屍者の書を抜き取る人がいたのならその姿を見ているはずだ。
円香ちゃんは私の方を侮蔑の表情で強く睨みつけている。
霧子「ごめんね……少しだけ、お口の拘束だけ外させてもらいます……」
ゆっくりぺりぺりと口元のガムテープを剥がしていった。
外した瞬間、どんな罵声が飛んでくるだろうと身構えた。
でも、円香ちゃんは口が自由になると、目一杯口で息を吸うだけで、そこから罵声の言葉を飛ばすような真似はしなかった。
円香「……悪いけど、あんたの力にはなれないから」
霧子「円香ちゃん……?」
円香「そこに隠してた本の所在でしょ? あいにくだけど……私は知らないから。拘束されてから意識も曖昧で、ちゃんと見てたわけじゃない。時間の感覚もちゃんとしてないからね」
円香ちゃんは洞察力のある子だ。
口に出さずとも私の挙動から、行動の目的や理由をすぐに読み取ったらしい。
しかもそれはことごとく的確に私の考えの先をいくもので、私は彼女にかける言葉がなにもなくなってしまった。
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