日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」
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◆DWp3lSnh.v3L
[saga]
2023/09/23(土) 22:39:35.45 ID:iLyrEeKG0
おぉぉおおおおー! と、夜長と白銀を中心に興奮染みた声が漏れ出る。「とうとう来たか、こういうお題を待ってたんだ!!」という雰囲気がダダ漏れだ。
アンジー「そうそう! 「やっぱりこういうお題があってこその女子会だ」って神様も言ってるよー!!」
白銀「や、やっぱりそうだよね! 地味に気になるテーマ筆頭だもん!! 同じクラスの女子となれば特に!!」
東条「……気持ちは分かるけど、私としては気が進まないわね。言いたくなかったら無理に言わなくても良いのよ、赤松さん、夢野さん、それから入間さんも」
転子「そ、そうです! 無理矢理女子の恋心を開示させるなんて、そんな真似は転子が許しませ──」
夢野「んあー。別に構わんぞ」
転子「夢野さん!?」
夢野「転子よ、これはこういう事をする為のイベントじゃろう。むしろ言わなくてどうする」
転子「で、ですが……」
赤松「わ、私も良いよ!」
転子「んなぁ!? あ、赤松さんまで!?」
春川「……それで、入間(アンタ)はどうなわけ? さっきから黙りこくってるけど」
入間「ひぐぅっ! お、お、俺様も別に構わねぇぜ!! ノ、ノリが悪いって思われんのも嫌だしな!!」
よしよし……。予定通り、入間も乗ってきたな? 俺は赤松と夢野、それから春川の方を見ると「コクン」と頷き合い、計画をスタートさせた。
赤松「よし! じゃあ私から言うね!! 私が気になっている男の子は……さ、最原くん……です」
あー……。と、先ほどの歓声とは真逆の「ああ、やっぱり?」という感じのする声が周囲から溢れる。当の赤松ですら「え、え?」と困惑していた。唯一「むすーっ」としているのは、最原を自分のお婿さんにすると宣言している夜長だけである。
赤松「み、みんなどうしたの!? ここは「おー!」って盛り上がる所の筈じゃ……」
東条「その、ごめんなさい赤松さん。なんというか……」
白銀「地味に知ってた──って感じ?」
夢野「まぁあれだけ露骨に日々最原と関わっとるとのぉ……。「早よくっつかんかい」とほぼ毎日のように思っとったわ」
入間「はっ! ダサイ原の奴に毎日S○Xアピールしてる処女松の事なんて周知の事実だっつーの!!」
夢野の発言に、夜長以外の全員が「うんうん」と頷く。当の赤松は顔を真っ赤にし、プルプルと震えていた。……俺には分からないが、そんなに分かりやすかったのか、赤松の恋心って奴は。「むぅ……やっぱり最大の敵は楓なんだねー」と夜長が一人、赤松をジトーッとした眼で睨み付けている。
日向「あー……。それで? 赤松はどういう所で「恋」って奴を自覚したんだ?」
俺は予め決めておいた質問を赤松に対して放つ。赤松も予定通りに返事を返してくれた。
赤松「えっと……最初は「あんまり頼りない、後ろ向きな男の子」ってイメージだったんですけど、その、色々と関わって行く内に「良いところ」が沢山見えてきて……」
春川「良い所って?」
赤松「えっと……。色んな事に気を使ってくれたり、私が何か困ってたら必ず助けてくれたり、実はとても皆のことを大切な友達だって思ってたり……」
赤松「そういった面を見ていく内に、最原くん自身を見てるだけで心の中がポカポカ暖かくなって、ずっとこの人の傍にいられたらなって思うようになって……。そうこうしている内に……。はい、これが恋って奴なんだと自覚したわけです……」
入間「…………」
それを聞いているだけで、俺はなんだか微笑ましくなった。何とも純情な、どこにでもいそうな女子高校生の甘酸っぱい恋模様じゃないか。……この言霊が入間の奴に良い影響を与えてくれれば良いんだが……。
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