970: ◆15vHdNAAAEr/[sage saga]
2023/11/13(月) 01:02:56.18 ID:7yOM5Tlto
シア「ふふっ、桜野だけじゃありませんでしたわね」
透「あ、あの頃は余裕なくて……」
シア「でもそれはみんなを危険なことに巻き込まないためでしょう? 少し乱暴だったかもしれませんが、みんなを守るためにやったことですわ」
透「……んぅ」
シア「桜野のことも、そうやって守ろうとしていたでしょう?」
透「……!」
シア「ね?」
透「……そうだ……そうだった……私いつの間にか、桜野は強くて傷つかなくて負けなくて、絶対大丈夫だって思い込んでた……」
シア「あなたの中で桜野の存在が大きくなりすぎてしまったんですのね」
透「でも違ったんだよね。本当は桜野が誰より苦しんでた」
シア「はい。しかもそれをずっと隠していた。それは今も同じ」
透「うん」
シア「桜野は出会った頃からちっとも変わっていません。いい意味でも、悪い意味でも」
透「放っておいたらすぐに危ないことするよね」
シア「はい」
透「誰かが助けてあげなきゃだよね」
シア「はい」
透「すぐに無茶するから、誰かが止めてあげなきゃだよね」
シア「はい」
透「行き過ぎたら誰かが手を引いてあげなきゃだよね」
シア「はい」
透「ずっと隣にいて支え合う誰かが必要だよね」
シア「はい」
透「……その誰かが……私だったらいいな」
シア「はい」ニコッ
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